資産運用の一つとして高い人気を誇るのが不動産投資です。
不動産投資を検討している方の中には「全く知識がないので、何から始めたら良いか分からない」「そもそも初心者でもできるのだろか」と考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、不動産投資の始め方から初心者が成功に向かうためのコツに至るまで解説していきます。
おさえておくべき基礎的な知識や失敗しないための重要なポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
不動産投資の始め方
初心者の方の中には、そもそもどうやって不動産投資を始めれば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、まずは不動産投資の始め方についてステップごとに解説します。大まかな流れを理解しておくことでスムーズに行動に移すことが可能です。
投資の下準備
初心者が不動産投資を行う場合、まず知識の勉強を行うことが大切です。
不動産投資を行ううえでは、専門的な用語も多く登場します。例えば、キャピタルゲイン・インカムゲイン・利回り・サブリースなどです。
専門用語の意味を事前に把握しておくだけでも、よりスムーズに理解を深められます。代表的な情報収集の方法としては、本や資料、セミナーなどがあります。
本であれば1冊1,000円前後で買えるものも多く、手軽に知識の勉強が可能です。本を数冊読むだけでも、不動産投資に必要なある程度の知識は習得できます。
また、知識の勉強を行うことはリスク管理の観点からも重要です。一切の知識なく不動産投資に手を出してしまうと、騙されたりトラブルに巻き込まれたりするケースもありえます。
まずは知識の勉強や資料収集などの準備から始めましょう。
不動産投資会社の人間と相談
不動産投資は自分一人で行わずに、不動産投資会社の人に相談するのが賢明です。
不動産投資を始めようと考えている方の中には、自分一人でやろうと考えている方もいるかもしれません。しかし、全てを自分一人で行う場合、膨大な時間と労力を要します。とくに全くの初心者の場合はなおさらです。
よりスムーズに不安なく投資を行うためにも、プロである不動産投資会社の人にアドバイスをもらいましょう。専門的な知識と経験を有しているプロに相談することで、安心して不動産投資を進めることができます。
また、ネットや本では得られない貴重な情報を得ることも可能です。専門的な知識を有している人に相談することは、知識習得時間の短縮にもつながります。
最低限の知識を勉強したら、不動産投資会社の人へ気軽に相談してみましょう。
投資物件の選定
次に実際に購入する投資物件の選定を行います。購入する物件を選ぶ際は、短期的な視点でなく長期的な視点で考えることが大切です。
目の前の物件だけで判断せずに、不動産投資を行う目的や目標、自分の資産状況などを俯瞰したうえで最適な投資物件を選びましょう。
初心者が投資物件を選定する場合、一般的には「賃貸需要が高いエリアを選ぶ」「利回りで選ばない」「自分の住む基準で選ばない」「信頼できるパートナーを探す」の4つが大切なポイントです。
4つのポイントを意識することで、不動産投資のリスクとされる空室が多い物件を避けられる可能性があがります。
投資物件の選定は不動産投資において最も重要なステップの一つです。知識や経験が豊富な人の意見を参考にしながら慎重に進めましょう。
収支計画・資金計画を立てる
自分の満足いく結果を得るためには、収支計画・資金計画を立てることが重要です。
自己資金だけでなく、金融機関からの借り入れをどうするかまで考えましょう。
融資を受ける場合、物件価格の3割程度が一般的な融資条件の目安です。
ただし、大手企業の正社員や公務員など安定した収入が見込める方であれば、物件価格の100%の融資が可能なケースもあります。
銀行から融資を受けて不動産を購入する場合、一般的に手付金として10%、頭金として10〜30%、諸経費として7〜10%程度が必要です。
これらを踏まえ、必要なお金や流れを把握したうえで、資金計画を立てましょう。
計画段階についても、不動産投資会社の人など専門的な知見を持った方に相談することが大切です。
物件の管理方法を決める
購入した物件には管理が必要です。不動産物件を購入したら、どのように賃貸管理と運営をしていくかを考えましょう。
物件の管理には、建物の入居者募集・入居者のクレームやトラブル対応・退去の手続きなどが含まれています。不動産投資において重要な要素です。
賃貸管理は自分一人で行うこともできます。ただし多くの場合、賃貸管理会社に委託するのが一般的です。
賃貸管理会社に委託することで、労力や時間の削減につながります。物件を購入するだけでなく、管理して収益を得るまでが不動産投資です。
自分の納得いく結果を得るためにも、購入した物件の管理方法は事前に決めておきましょう。
初心者が不動産投資を成功させるためのポイント
初心者が不動産投資を成功させるためには、おさえておきたい5つのポイントがあります。
事前にそれぞれのポイントを把握し実行することで、自分の求める成果に近づくことができます。
また、不要なリスクを避けるという観点からも、要点をおさえておくことは重要です。
物件情報の把握
物件情報を正確に把握することは、満足いく結果を得るために必要な要素の一つです。不動産投資においては、良い物件を選ぶことが成功の鍵と言えます。
メリットある物件を選ぶためには、物件情報の把握がかかせません。情報を収集・整理したうえで、なるべくリスクの少ない物件を選びましょう。
不動産投資のリスクの一つに空室があります。多くの場合、空室が多いほど目標としている利益を得られない確率は上がります。
空室が抑えられる物件を選ぶには、賃貸需要が高いエリアを選ぶことが大切です。また、入居者目線で物件情報を確認することも重要なポイントです。
物件に関して多角的な視点から豊富な情報を得ることで、不動産投資の失敗の可能性は下がります。
事前に物件情報をしっかり把握し、比較検討することを意識しましょう。
信頼できる不動産投資会社を見つける
不動産投資の成功には、信頼できるパートナーを見つけることも大切です。
初心者が自分一人で物件を探す場合、情報・時間・労力が限られているため難しいものがあります。
また、十分な知識がないと間違った物件を選んでしまいかねません。
中には、修繕積立金が十分でない・管理組合が機能してない・管理費の滞納があるなど、目に見えないリスクを抱えた物件も潜んでいます。
リスクのある物件を選んでしまうと、物件の管理がうまくいかず空室の増加につながるケースもあります。
初心者が不動産投資を始める場合、リスクを避け良い物件と出会うためにも、信頼できる不動産会社へ相談することが重要です。
プロの意見を参考にすれば、より高確率で安心できる物件を購入できます。また、膨大な情報を所有しているため、掘り出し物を紹介してもらえることも大きなメリットです。
初心者は自分で物件を探すよりも、まず信頼できる不動産会社を探しましょう。
無料のセミナーに参加する
成功のためには、質の高い情報を得ることが大切です。質の高い情報を得る方法の一つに、セミナーへの参加があります。
不動産投資セミナーの特徴は、ネットや本では得られない生きた情報に出会えることです。
セミナーで直接教えてもらえる情報は、鮮度が高く貴重な内容も多くあります。
セミナーと聞くと高額な料金をイメージする方もいるかもしれません。
確かにごく一部ですが、セミナーの中には高額な料金を設定している悪徳なものもあります。
しかし、セミナーの中には無料で参加できるものもたくさんあります。
安心して質の高い情報を得るためには、まず無料のセミナーを活用しましょう。セミナーに参加することで、投資に関する疑問や不安の解消にもつながります。
インカムゲイン(家賃収入)を狙う
初心者が不動産投資を行う場合はインカムゲインを狙いましょう。インカムゲインとは家賃収入のことです。
多くの場合、不動産を所有することで継続的に利益を得られるため、長期的に安定収入が見込めます。
インカムゲインのメリットは専門的な知識や経験をあまり必要としないことです。そのため、初心者でも手をつけやすい方法と言えます。
一方、初心者が注意したいのがキャピタルゲインを狙った不動産投資です。キャピタルゲインとは、所有している資産価格の変動を利用して収益を上げることです。
キャピタルゲインを狙うには十分な知識が必要なうえ、収支計画を立てづらいという特徴があります。
初心者で不動産投資を行う場合は、専門的な知識がなくても安定収入が見込めるインカムゲインを狙いましょう。
将来のリスクを計算に入れておく
投資を行う際は、将来おこりえるリスクも考慮しましょう。将来のリスクには、ローン金利の上昇や物件の老朽化などがあります。
初心者の場合は、ローンを組んで不動産投資をスタートする方も多いでしょう。
中には、「家賃収入のみでローンを返済しよう」「ローンは組みっぱなしで問題ない」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、ローン金利が上昇しない保証はありません。また、物件の老朽化など追加の資金が必要となるケースもあります。
こうしたリスクを事前に計算に入れて、余力を残しておくことが大切です。できれば金利の水準が低いうちに繰り上げ返済を進め、早めのローン完済を目指しましょう。
常に長期的な目線で思考・行動することが重要なポイントです。
不動産投資を始める人が理解しておくべき基礎知識
不動産投資に関する知識や情報は多く存在します。
中でも、これから不動産投資を始める初心者が理解しておくべき基礎知識はおさえておきましょう。
基本的な知識を理解しておくことで、余計な不安を抱えず円滑に不動産投資を始めることが可能です。
投資の目的
不動産投資を始めるのであれば、まず投資の目的を明確にしておくことが重要です。
目的のない投資はモチベーションの維持が難しいことはもちろん、成功する可能性の低下にもつながりかねません。
また、投資の目的が何かによって、最適なプロセスや必要な情報も異なります。
まず何のために投資を行うのか、家賃収入で何をしたいのか、自分の目的を明確にしましょう。
目的が決まれば、いくら家賃収入が必要かといった目標が見えてきます。
数字として具体的な目標が定まることで、必要な計画や戦略を立てることが可能です。
何となく不動産投資を始めて失敗しないためにも、目的を明確にすることを最初に行いましょう。
不動産投資のメリット
不動産投資の主なメリットは「毎月、安定収入が得られる」「節税効果が得られる場合がある」「売却益が得られる場合がある」「資金調達が容易になる」の4つです。
中でも最大のメリットは、毎月安定的に収入が得られることと言えます。
入居者が確保できれば、入居者が退去するまでの間、一般的に2〜3年間安定した収入を得ることが可能です。
また、地価が上昇することによって売却益が得られる可能性もあります。
もし不動産所得がマイナスになった場合でも、他の所得の黒字分と相殺する損益通算が適用され、節税に繋がることもあります。
自己資金が少なくても、投資する不動産とそこから得られる収益を担保にお金を借りることも可能です。
これらのメリット以外にも、物件の選定・パートナーの選定・賃貸管理・売却など自分の工夫が収益につながりやすいことも不動産投資の大きな魅力です。
不動産投資のデメリット
不動産投資の主なデメリットは「すぐに現金化できない」「空室や災害のリスクがある」「資産価値・売却価格が下がる場合がある」の3つです。
まず、不動産はすぐに現金化できません。毎月の家賃収入でリターンを得る長期的な投資法の一つです。
売却する場合も、買い手がつくまでは一定の期間を要します。
また、空室が増えると十分な収入が得られなくなることはもちろん、地震や火災により、建物が倒壊・消失してしまうリスクもあります。
地価が下落することによって資産としての価値が低くなる場合があることも、不動産投資のデメリットの一つです。
物件やエリアの情報を正確に把握したり、災害保険への加入をしたりすることで、こうしたリスクを未然に防げることもあります。
メリットだけでなく、デメリットも踏まえたうえで投資を行うようにしましょう。
不動産投資に向いている人
不動産投資に向いているのは、収入が安定している人です。
すでに安定した収入があり、本業収入によって十分生活できるだけの余力があれば、多少不動産投資がうまくいかなくても大きな問題はありません。
生活がかかっていないため、客観的かつ冷静な判断しやすいと言えます。
また、信用があるためローンを利用しやすいことも収入が安定している人が不動産投資に向いている理由です。
物件の購入にはまとまった金額が必要です。一般的に多くの人はローンを組んで不動産投資を始めます。
そのため、企業勤めのサラリーマンや公務員などは不動産投資に向いていると言えるでしょう。
実際、LIFULL HOMESが2007年に行なった「賃貸物件オーナーの経営実態調査」によると、賃貸物件オーナーの43%は会社勤めと並行して不動産投資を行なっています。
不動産投資ローンについて
物件の購入にはまとまった金額が必要です。ローンを組んで不動産投資を行うことが多いでしょう。
ここでは不動産投資ローンについて解説していきます。住宅ローンとの違いから、融資を受けやすくなる方法に至るまで紹介していきます。
住宅ローンとの違い
不動産投資ローンとは投資目的の物件を買う場合に使えるローンのことです。一方で住宅ローンは居住用の物件を買う場合に利用します。
あくまで住宅ローンは居住用の物件を購入する際にのみ利用できるものなので投資目的での利用はできません。
不動産投資ローンの金利
ローンの金利は種類によって異なります。不動産ローンの金利の種類は、一般的に変動金利型・固定金利期間選択型・全期間固定金利型の3つです。
変動金利型とは、借り入れの期間中に金利が変動するのが特徴です。
多くの場合、4月と10月の半年に1回のペースで金利が見直されます。
固定金利期間選択型では、一定の期間固定で金利が設定されます。あらかじめ予定された期間が終わると固定金利も変更となるのが特徴です。
全期間固定金利型は、すべての期間において金利が固定されます。途中で世間一般的に金利が上昇しても、基本的には金利が変動することはありません。
融資を受けやすくする方法
不動産投資ローンの審査では一般的に「自己資金」「個人属性」「物件評価」の3つが重要です。
自己資金とは一般的には貯金のことです。基本的には、貯金が多いほど融資を受けやすくなります。
個人属性では、勤務先や雇用形態・年収や保有資産などが審査の対象です。
経済的に安定している人ほど審査には通りやすくなります。物件評価とは、どれほどの家賃収入が見込める物件かということです。
3つのポイントを踏まえたうえで、前もって自己資金の準備をしておくと融資を受けやすくなります。
また、中には不動産投資会社のツテで融資を受けられるケースもあります。融資を検討する場合は信頼できる不動産投資会社に相談してみましょう。
まとめ
ここまで初心者向けに不動産投資の始め方を解説してきました。
不動産投資を始める際は、資料を収集したりセミナーに参加したりして知識と情報を蓄えることが大切です。
そこで、信頼できる不動産投資会社を見つけることも成功の鍵となります。
これから不動産投資を始める初心者の方向けに個別相談やセミナーを行っている会社も多くあります。
疑問点にも不動産投資のプロがこたえてくれるため、安心して不動産投資を始めることができるでしょう。
本格的に決断をする前に、一度そういった会社に問い合わせてみるとよいでしょう。