資産運用の一環として、不動産投資を始めようと考えている方もいるのではないでしょうか。不動産投資は無策で参入して資産を築けるものではなく、成功させるには勉強が欠かせません。
そこでこの記事では、不動産投資の勉強方法や基礎知識について詳しく紹介します。正しい勉強方法で必要な知識を身に付けて、不動産投資を成功へ導きましょう。併せて実践的な知識を付けるための方法もチェックします。
もくじ
不動産投資の勉強方法
不動産投資の勉強方法はさまざまです。今回は主な勉強方法のうち、以下の4つについて見ていきましょう。
- 本を読んで勉強する
- インターネットで情報収集する
- 投資家のブログを読む
- 不動産投資セミナーに参加する
それぞれのメリット・デメリットを事前にチェックして、自分に合った方法で学ぶことが大切です。
1. 本を読む
不動産投資について記された本は数多く存在します。特定の方法について詳しく掘り下げたものや基礎的な知識を網羅したものなど、対象とする読者に応じた情報を取り扱っていることが特徴です。
例えば、不動産投資の専門家が執筆した本からは、専門的な知識を得られるでしょう。知りたい内容に特化した本を読めば、ピンポイントで学ぶことも可能です。自分に合った本を読むことで、効率的に学習できます。
2. ネットで情報を得る
インターネット上には不動産投資をテーマにしたWebサイトがあります。初心者でも分かりやすいように解説されているWebサイトも多く、基礎知識を学ぶ際に役立つでしょう。
不動産投資会社が運営しているサイトに掲載されているコラムも参考になるため、一通り目を通すこともおすすめです。ただし、インターネット上には不正確な情報も多く見られます。Webサイトの閲覧時には、信頼できる発信元が作成したものであることを確認しましょう。
3. 投資家のブログを読む
不動産投資をしている投資家が、ブログを運営していることもあります。投資家が実際に不動産投資をして記事を執筆しているため、参考になるでしょう。継続的に更新されているブログであれば、最新の情報を入手しやすい点もメリットです。
特定の地域で不動産投資をしている投資家のブログを読めば、地域ごとの特徴を生かした投資方法を学べます。投資したいエリアが決まっている場合は、その地域の投資家が運営しているブログでノウハウを学ぶこともおすすめです。
4. セミナーに参加する
不動産投資会社などが開催するセミナーに参加することもひとつの方法です。不動産投資に関連したテーマだけでも多くのセミナーが開かれています。最新の情報や不動産投資に役立つ情報を学べるでしょう。
セミナーは特定の会場で開かれるだけでなく、オンラインで受講できるものもあります。不動産投資について自宅で気軽に学びたい方は利用してみるとよいでしょう。
実践から不動産投資を勉強する方法
不動産投資に関する基礎的な知識を身に付けたなら、実践しながらさらに深く学ぶことも大切です。ここでは、以下の実践から勉強する方法を解説します。
- 気になる物件の周辺環境を調べる
- 物件の最寄り駅の利用者をチェックする
- インターネット上のマップを活用して調べる
いずれの方法も、実際に物件を見ながら学びます。不動産投資をする上で欠かせない勉強方法といえるでしょう。
1. 気になる物件の周辺環境を調べる
不動産投資を成功させるには、入居者に所有物件を選んでもらわなければなりません。そのため、物件そのものの他に周辺環境も重要です。
気になる物件を見つけたら周辺環境もチェックしましょう。物件が近いなら実際に現地へ行き、以下のポイントを確認します。物件と周辺環境を総合的に判断し、入居者に選んでもらえるのかを考えましょう。
- 物件の共用部の様子
- ごみ捨て場の状況
- 駐車場や駐輪場の状況
- 物件から最寄り駅までの距離や道順
- 小売店などの位置や利便性
2. 最寄り駅の利用者をチェック
気になる物件を見つけたら、最寄り駅を調査することも大切です。物件の最寄り駅まで実際に行き、乗客の層をチェックしましょう。ファミリー世帯が多いエリアなのか、単身者が多いエリアなのかによって需要が高い物件は異なります。
学生といった若年単身者が多いエリアなら、1Rや1DKなどの単身者向け物件の需要が高まるでしょう。ファミリー世帯が多ければ、物件の広さと同時に商業施設の充実度や駐車場の整備状況も重要なチェックポイントになります。
3. ネット上のマップを活用
インターネット上のマップを使用すれば、周辺の様子をある程度確認できるでしょう。ストリートビューを併用して、物件の外観や景観、周辺環境などをチェックすることも可能です。
マップやストリートビューを利用したい時は、GoogleMapsにアクセスすることをおすすめします。マップとストリートビューを任意のタイミングで切り替えられるため、物件周辺の状況をまとめて確認できます。
不動産投資の基礎知識
不動産投資を成功させるには、基礎的な知識を身に付けておくことも大切です。一言で不動産投資と言っても、対象によって投資方法はいくつかの種類に分かれます。それぞれのメリット・デメリットを把握して、どのような投資スタイルを選べばよいかを考えましょう。
不動産投資はおもに3種類
不動産投資は、「1棟マンション投資」「区分所有マンション投資」「戸建て投資」の3つに大きく分けられます。今回はこれらの中から、1棟マンション投資と区分所有マンション投資について詳しく見ていきましょう。
1棟マンション投資のメリット・デメリット
1棟マンション投資は、オーナーの判断でリノベーションができるなど、運営しやすい点がメリットです。建物全てがオーナーの所有物になるので、設備更新などの自由度が高まります。
1棟マンション投資は規模が大きくなることも多く、成功した場合の利益も大きくなることがメリットです。一方で、多額の購入資金が必要になるなど、コストが高くなる点がデメリットといえるでしょう。
購入後も、設備更新や修繕などで費用がかさみがちで、計画性のある運用が求められます。他にも、区分所有マンションを複数所有する場合と比較すると、災害リスクも高まることが特徴です。
区分マンション投資のメリット・デメリット
区分所有マンション投資とは、分譲マンションの1室を購入して賃貸経営をする投資スタイルです。購入資金を抑えられることや複数の部屋を所有することでリスクを分散できる点がメリットといえます。
一方で、オーナーの権限が制限される点がデメリットです。共用部分の管理・修繕は管理組合が行うため、オーナーの判断で実行することはできません。
専有部分のリノベーションも管理規約で制限されていることが多いため、検討する際は事前に確認しておくと安心です。複数物件に分散投資をしていない場合は、空室が発生すると賃料収入がなくなる点もデメリットのひとつといえます。
不動産投資をより深く理解するために必要な知識
不動産投資についてより深く理解するには、物件に関する知識以外にもさまざまな知識が必要です。不動産業界や金融、物件管理、税金、会計について幅広く学ぶとよいでしょう。
ここからは、どのような知識が活用できるのかを解説します。不動産投資を成功させるためにも、少しずつ知識を蓄えましょう。
1. 不動産業界・金融業界の動向
不動産業界全般に関する知識や、金融業界の知識も不動産投資に役立ちます。不動産業界について詳しく学べば、需要がある不動産や不動産会社が求める投資家についても理解できるでしょう。幅広い知識は、不動産会社と良い関係を築くためにも役立ちます。
不動産投資家向けの資格に「不動産実務検定」があります。資格取得を目指して勉強することも良い方法です。
併せて、金融業界の動向もチェックしておきましょう。金融業界の動向は不動産投資ローンの金利に影響し、金利の高低は利回りに直結するため、現状を把握できていると安心です。
2. 金融・投資全般について
金融の仕組みや投資全般についての知識も不動産投資に役立ちます。融資の仕組みや資産運用について学べば、その知識を不動産投資に応用できるでしょう。
投資や金融に関して総合的に知りたいと考えている方は、FP(ファイナンシャル・プランニング)技能士の資格取得もおすすめです。FP技能士には金融に関するさまざまな知識が求められるため、不動産投資に必要な幅広い知識を得られます。
3. 不動産管理について
不動産投資をする時には、購入した物件を適切に管理しなければなりません。不動産管理には空室を埋めるための方法や適切な修繕計画の策定など、さまざまな知識が必要です。不動産を運用するためのノウハウも必要になるでしょう。
こうした分野の資格には「管理業務主任者」「マンション管理士」があります。中でも、マンション管理士は国家試験の合格率が低く、取得難易度が高いとされる資格です。勉強を通して不動産投資をより深く理解できるでしょう。
4. 簿記・税金など
不動産投資をする上で、会計や税金に関する知識は欠かせません。必要なコストを経費計上する方法や、減価償却の仕組みなどを理解する必要があります。会計分野の資格として知名度の高い資格は日商簿記でしょう。会計や経理、財務の知識を得ることが可能です。
他にも、不動産を購入すると登録免許税や不動産取得税が、所有している期間中は固定資産税や都市計画税がかかります。不動産投資で得た利益には所得税や住民税が課税されるため、税金に関する知識も不可欠です。そのため、税金について勉強しておくことも大切です。
まとめ
不動産投資を成功させるには、不動産・金融・会計・税務などさまざまな知識が必要です。良い物件を見極める方法など、不動産に関する理解も高めておくと安心できるでしょう。
これらの知識を勉強で補うこともできますが、投資のプロへ相談できるとより成功に近づきます。