今注目を集めている、早期リタイヤ「FIRE」。FIREを実現させるためには、給与収入に依存しない経済的自立が不可欠です。そこで、経済的自由人をテーマにした書籍「お金と自由を手に入れる!経済自由人という生き方」について紹介します。
著者の本田健氏は、26歳のときに離婚をして、自分探しの旅にでたことが大きな転機となりました。そこで見つけた答えは「勝ち抜くビジネス」ではなく、「愛と分かち合い」を中心としたビジネスです。この本には、著者の経験に基づいた、経済的自由人になるためのヒントがギュッと詰まっています。
経済的自由人のノウハウを一冊にまとめた本書の要約をベースに、今注目のFIREについて考えていきましょう。今よりも幸せな働き方を手に入れたい方や、FIREを目指す方はぜひ参考にしてみてください。
もくじ
経済的自由人とはお金と自由を手に入れた人のこと
この本の著者、本田健氏が考える経済的自由人とは、自分の好きな分野をビジネスにしてお金と自由を手に入れた人のことです。
具体的に、どのくらいのお金があれば経済的自由人といえるのか、経済的自由人になるためにはどのような資質や条件が必要なのか、著者が提唱する経済的自由人について紹介します。
著者が考える「経済自由人」とは
本書では経済自由人のことを「大好きなことをビジネスにして、年収3,000万円、資産規模で一億円あること」と定義しています。つまり、これだけの資産があれば、お金の心配をせずに生活でき、旅行や買い物も楽しめるということです。
経済的自由人になるためには「世の中に売れるスキルを身につけそれを磨いて独立し、自分のビジネスで成功することが、一番の近道である」と、著者は述べています。
経済的自由人になるために身につけたい4つの条件
経済的自由人になるためには、4つの条件があります。まずは、自分が選んだ仕事の分野でスキルや実務能力がトップ10%に入ることです。もちろん、その分野において知識とスキルが身についていることも必須条件です。
しかし、実力や知識があるだけでは、仕事ができても仲間は誰もついてきません。多くの人に応援されるような人格を持ち、欲望に振り回されて人生の本質を失うことのない、感情のバランスが取れた人材であることも大切です。
4つのマスターが交差した領域が経済的自由人
経済的自由人になる人は、人生の4つの分野をマスターしていることも重要です。4つのマスターとは、ビジネス、お金、目標達成、人間関係のことをいいます。
これらのうち、ひとつでも欠けてしまうと、経済的自由人にはなれません。4つ全ての分野の交差するポイントが、経済的自由人になれる領域なのです。
経済的自由人になるためのマインドセット
経済的自由人になるには、お金儲けのことだけを考えるのではなく、マインドセットを整えることも重要です。お金と自由を手に入れた、真の経済的自由人になるためにはどのような心構えが必要なのか、著者が指南するポイントをまとめて紹介します。
起業や独立に対する誤解を解く
起業や独立をしたと聞くと、「かっこいい」と羨ましく思うものです。サラリーマンのように朝から晩まで会社に縛られることなく、毎日自由な時間を楽しめることへの憧れや、やりがいのある仕事をして収入が増えるイメージがあるからでしょう。
しかし、それは単なるイメージであり、誤解です。経済的自由人として成功するには、沢山の苦労を経験し、その全てを乗り越えなければなりません。
起業・独立の目的を明確にする
起業や独立をする際は、目的を明確にする必要があります。
たとえば「子供の頃お金で苦労したから」といった理由では、一時的な情熱に過ぎずビジネスは長続きしません。また、「人助けをしたい」という目的は素晴らしく思えます。しかし、その思いが強くなるほど、従業員やまわりの人たちに思いや理想を押し付けるようになり、やがて自分についてくる人間は誰もいなくなってしまうのです。
これからの時代は自分の思いだけではなく、公平性や癒やしなど、多くの人が納得・共感できる「公の利益」を追求するほうがうまくいくでしょう。
陥りやすいワナを知っておく
ビジネスに集中するあまり、人生の大切なものまで失ってしまわないよう、陥りやすいワナを知っておくことも大切です。
無意識のうちに人生そのものがビジネスとなってしまうと、睡眠時間を削ったり家族とのコミュニケーションを減らしたりして、ビジネスを成功させようとします。
仕事や金儲けの話ばかりを友人にしたり、数字ばかりを気にして従業員にプレッシャーをかけたりするようになることも危険です。このような状態に陥ると、やがて人から恨みや嫉妬を買い、最終的に失敗してしまいます。
8つの習慣を実行する
経済的自由人になるには、八つの習慣が大切です。たとえば、経済的自由人は人との出会いを大切にし、誰に対しても世界一大切な人のように接します。知り合った人とは、離れていても手紙や電話など、定期的な連絡を怠りません。その人の誕生日やクリスマスなどにはプレゼントやカードを送るなど、日頃の感謝を形で表します。
また、経済的自由人は日頃から学ぶことも習慣として取り組んでいます。読書をしたりセミナーに参加したりして、知識を養うことが大切です。
経済自由人になってFIREを目指す
経済的自由人になってビジネスを成長させたら、手に入れたお金を資金にして、FIREを目指せます。
FIREには「お金の心配から開放されて、自由に生きていける」というイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。気をつけるべきポイントもあわせて紹介します。
今注目のFIREとは
FIREとは「Financial Independence、Retire Early」の略で、経済的に自立をして早期退職することを指します。
FIREは、若いときに働いて資金を作り、それを元に運用する「資産運用」が基本です。節約しながら生活をして、投資資金を増やすことがFIREへの第一歩となります。
不労所得が叶う4%ルール
FIREには「4%ルール」が存在します。投資した際の利回りを4%で計画すると、無理なく運用できるという目安です。たとえば、一年間の生活支出が240万円の場合で計算してみましょう。
240万円を生み出すための投資資金は、240÷4%で6,000万円となります。6,000万円を4%の利回りで運用すれば、資産を減らすことなく生活費となる240万円を得られる仕組みです。
経済的自立を確立する際は、年間の支出額と資産運用に必要な金額を確認しておきましょう。
FIREについて気をつけたいこと
時間の自由があり好きなことだけをして暮らせるイメージのFIREですが、リスクやデメリットもあります。
資産運用をしても、常に安定した収益を得られるとは限りません。運用状況によっては、マイナスになる場合もあります。また、病気や事故など突発的な出費があるかもしれません。万が一に備えて、シミュレーション上の必要資産以外に、ある程度の蓄えを準備しておくことも必要です。
FIREだけで完結するのではなく、無理のない資本金を準備して運用し、足りない支出分は副業をして生活費を補充する「サイドFIRE」を目指すのもおすすめです。
幸せな働き方を見つけて経済的自由人になろう
大好きなビジネスを見つけて成功すれば、最高の人生を手に入れられる経済的自由人。しかし、そこにたどり着くには、さまざまな苦難を乗り越え条件をクリアする必要があります。
本書では、具体的なビジネスの内容には触れず、経済的自由人になるための心構えや、気をつけなければ失敗につながるワナなどについて解説しています。
経済的自由人になった先には、FIREの道が開かれるでしょう。FIREを意識しながら資産形成をしてみるのはいかがでしょうか。
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