中古マンションを購入した場合には、事前に登記を行わなくてはなりません。今回は、決済時に必要となる所有権移転登記と抵当権設定登記の概要と、それぞれの課税額について紹介します。
登記簿への記載
中古マンションを購入した場合、登記簿へいくつかの事柄を記載しなくてはなりません。以下では、所有権移転登記と抵当権設定登記の概要等についてご紹介します。
所有権移転登記
所有権移転登記という手続きが必要です。簡潔に言うと、これは元の名義を新しい名義へ変更し、土地と建物の所有権を法的に購入者へと移転するためのものです。
所有権移転登記は申請人が自分で行うことが可能です。しかし、ケースによっては内容が複雑になってしまったり、多くの証明書が必要になったりと、かなりの手間と時間がかかるケースも少なくありません。
そのため、基本的には司法書士や土地家屋調査士といった代理人に手続きを委任しておくのが無難です。費用はかかるものの、その後のトラブル等も回避できるので、ぜひ活用しましょう。
抵当権設定登記
もしも不動産物件をローンで購入する場合には、抵当権の設定登記が必要です。これは、ローンの返済ができなくなってしまった場合などに、土地や建物を担保するため、そのことを公的に証明するためのものです。なお、抵当権設定登記についても、代理人の利用ができます。
登記にかかる費用
所有権移転や抵当権設定を行う場合、それぞれに登録免許税というものがかかります。
所有権移転登記の登録免許税
所有権移転登記の登録免許税は、固定資産税評価額によって課税額が変わります。また、建物については通常の他に特例があり、それぞれに課税率が異なります。
固定資産税について
固定資産税とは、土地や建物などの固定資産を保有した場合にかかる市町村税のひとつです。税率は市町村により異なりますが、通常は固定資産税評価額の1.4%となります。
なお、固定資産税評価額については市町村の税務課にある固定資産税台帳に記載されています。一般的な目安としては、土地は時価の60〜70%、建物は50〜70%です。
まとめ
所有権移転登記や抵当権設定登記は、中古マンションを購入した場合に必ず行うべき手続きです。今回ご紹介した内容を参考に、確実な申請を行うようにしましょう。