マンション投資を行う上で必ずチェックすべき項目のひとつである「築年数」。今回はそれをバブル以前と以後の2つに分け、それぞれの特徴について考えていきます。不動産投資に適しているのは、いったいどちらなのでしょうか?
バブル以前の物件は立地と価格が最大のメリット
まずはバブル以前——おおむね築30年以上の中古マンションのメリットについて見ていきましょう。築古と聞くと多くの方は老朽化等を心配されるかもしれませんが、リフォームやリノベーションなどである程度まで回復できます。中には、すでにリフォーム済みで、バブル以前のものには見えない、なんてものも。その割に価格は非常に安く、利回りも悪くありません。
そして何より、まだ日本の土地に空きがあった状態で建てられているという背景があるので、好立地なものが多いのも特徴です。都心部でかつ駅チカとなれば、それだけでも大きな価値があると言えるでしょう。
築古物件は耐久性・安全性の面で不安が残る可能性も
メリットばかりが目立つバブル以前の中古マンションですが、もちろん大きなデメリットも抱えています。それはやはり築年数。たとえば鉄筋コンクリートのマンションというのは法定耐用年数が47年。この年数を超えたら取り壊さなくてはならない、というわけではありませんが、やはり懸念は残ります。結果的に、メンテナンス代がかさむかもしれません。
さらに言えば、耐震面が補強されているかも気になるところ。昭和56年以前に建てられたマンションの中には、未だに「旧耐震基準」のものも含まれます。耐久性はもちろん、そこに住む人の安全までを考えた場合、耐震リフォームなどが必要になるでしょう。
バブル以後の物件は選び方次第でかなりお得
次にバブル以後の物件について見てみましょう。こちらはバブル以前に比べて築浅なのが最大のメリット。老朽化や耐震構造などに気を揉むことは少なくなります。また、バブル期のマンションはまだまだ立地面で優位なものが多く、比較的駅チカのものも見つかります。また、当時はワンルーム建設に関しての規制もなかったため、実はこの時期ならではの物件というのも見つかる可能性も。築古に比べれば多少は値が張るものの、新築よりは格段に手に入れやすいというのが魅力です。
まとめ
このように、バブル以前の築古物件には立地や価格での優位性はあるものの、耐久性・安全性という点が大きなネックになってしまいます。一方で、新築物件は郊外の駅まで徒歩15分以上といった立地にあることも多く、不動産投資向きではありません。総合的に見てみると、現状ではバブル以後の中古マンションがもっとも不動産投資には適しているのではないでしょうか。