不動産投資は毎月家賃収入を得られるため、他の投資と比べると失敗するリスクが低いとよく言われております。
実際にミドルリスク・ミドルリターンといわれているだけあり、初めの投資金額こそ高いものの、長期間に渡って安定した収入を得られるのが不動産投資の特徴です。
ただし、リスクが低いからといって、投資である以上は絶対に失敗しない保証はありません。そこでこの記事では、不動産投資において失敗につながる原因には何が考えられるのか、失敗を回避するためにはどういった対策を行うと良いのかをご紹介します。
もくじ
何も考えずに不動産投資をすることが失敗の原因になることも!
深く考えずに不動産投資を始めてしまう方もいることでしょう。確かに不動産投資は、不動産会社や管理会社と契約をして物件を購入さえすれば始められます。しかし何も考えずに不動産投資を行うことは代表的な失敗の原因です。
インターネット上で成功談を読んだり、まわりにうまくいっている方がいたりすると、自分も稼げるのではないかと思ってしまうことがあります。
不労所得と呼ばれていますが、勉強や努力をせずに稼げるわけではありません。業者にただすべて任せるのではなく、自分でも勉強した上で積極的に運営に関わるようにしましょう。
不動産投資の7つの失敗例
不動産投資では失敗した方のリアルな声を聞くのも、勉強のひとつです。オーナーがいつ・どのように失敗したのかを理解することで、ご自身の失敗の予防になります。
不動産投資には、空室や修繕費増加、家賃下落などのさまざまなリスクが付きものです。失敗事例を知ることで、「自分が失敗した」ことのように疑似体験ができます。
【事例1】営業マンに勧められるがまま投資してしまった
1つ目は、不動産会社の営業マンに勧められるがまま物件を購入してしまった事例です。オーナーは「良い物件がある、このチャンスを逃したらもったいない」と言われたため、契約を締結しました。
築年数が古い点が引っかかっていましたが、「営業マンがそう言うのだから」と始めてしまったのが原因です。
実際に物件を運用してみると、修繕費がかかったり管理が大変だったりと多くの問題が見つかり、家賃収入だけでは足りず運用自体が厳しくなりました。
【事例2】家賃が大きく下落して赤字になった
2つ目は、家賃が大きく下がり赤字になった事例です。40代男性会社員のオーナーは、営業マンからの「ローンの返済はあるが、完済したら大きな財産となる」との言葉を信じ、新築ワンルームマンションを9室契約しました。
しかし新築のため、入居者が入るたびに家賃が下がっていくことになります。最終的には、20万円もの赤字経営となりました。
借り入れが多いと、新たな物件を購入する際の融資を受けられないこともあります。オーナーはその後何年もの間、返済に追われることになりました。
【事例3】高額な修繕費で赤字になった
3つ目は、高額な修繕費で赤字になった事例です。30代会社員のオーナーは、中古ワンルームマンションを購入しました。毎月10万円の家賃収入が入ることが、購入の決め手です。
しかし実際に運用してみると、修繕費や管理費、原状回復費などの支払いが家計を圧迫します。全体として数十万円のマイナス経営となり、仕方なく物件を手放しました。
黒字経営にしようと中古一棟物件の購入も検討しましたが、融資を受けられずこのオーナーの不動産投資は幕を閉じます。
【事例4】不正の借入に手を貸した
4つ目は、いつの間にか不正の借り入れに関与していた事例です。40代男性会社員のオーナーは、新築アパート3棟で不動産投資を始めました。
順調に運用している中、担当の不動産業者がローン審査を通すために通帳を改ざんしている不正が見つかります。実際にはオーナーの収入や勤務先から、「多額の借り入れはできない」状況でした。
別の不動産投資を行いたくても、元々の借り入れが大きいとのことで審査が通りません。不動産業者の不正のせいで、資産拡大ができなかった事例です。
【事例5】住宅ローンの繰り上げ返済で資金が用意できなかった
5つ目は、住宅ローンの繰り上げ返済で資金が用意できなかった事例です。50代会社員の方は、副収入と節税目的で不動産投資を検討していました。年収も1,000万円と高いため、収入だけをみると不動産投資のプラスの運用は容易に考えられます。
他方でこの方は過去に6,000万円の住宅を購入しており、ローンの繰り上げ返済を行っていました。結果として、十分な資金を準備できずに不動産投資を諦めます。不動産投資を行う際には、住宅ローン返済の状況も考えなければいけません。
【事例6】節税目的で投資したが、海外転勤になった
6つ目は、節税目的で投資したが海外転勤になった事例です。40代会社員のオーナーは年収が1,800万円と高く、節税できないか考えていました。そこに不動産投資の話が入ります。8,000万円の中古木造アパートを契約し、無事に節税対策ができました。
しかし急遽オーナーの海外転勤が決まります。海外での給与所得は、不動産所得と損益通算できません。最終的にキャッシュフローが悪化し、不動産投資の運用が厳しくなりました。
【事例7】入居者トラブルに巻き込まれた
7つ目は、入居者トラブルに巻き込まれた事例です。マンション1棟を所有していたオーナーは、とある入居者に悩まされていました。
その入居者は事件に関与してしまい、退去を余儀なくされます。オーナーは残りの家賃や退去費用などを請求できなくなり、結果としてオーナーの自己負担となりました。
入居者とのトラブルはいつ・どのように発生するか、予測できません。物件の評判が悪くなり、新たな入居者が見つからないこともあります。
不動産投資における失敗の原因
安定した収入を得られるイメージが強い不動産投資ですが、失敗することもあります。不動産投資で失敗する原因にはどういったことが考えられるのでしょうか。
不動産投資に関する知識不足
リスクがまったくない投資はありませんが、知識不足によって引き起こされる失敗はできるだけ避けたいです。不動産投資においても知識不足は失敗の原因になります。
「物件を購入したら、管理を委託するだけで家賃収入が得られる」といった漠然としたイメージを持っている方もいるかもしれませんが、それは間違ったイメージです。
不動産投資における利益が家賃収入から得られることは正しいですが、何もせずに家賃がそのまま利益となるわけではありません。
マンションやアパートを運営するためには、管理費や固定資産税、修繕積立金などの経費がかかってきます。家賃収入から経費を差し引き、更に物件購入のローンも返済しなければなりません。
こういった基本的な知識がないままに始めてしまうと、支出の多さに驚いてしまう場合があります。他にも、賃貸に出している物件に空きが出てしまったり入居者が家賃を滞納してしまったりすると、想定している家賃が入ってこなくなるものです。
リスクに関する知識も前もって知っておくことで防げる失敗はたくさんあります。
近隣の家賃相場を確認しない
賃貸物件の家賃にはある程度の相場があります。近隣の物件で同じような築年数、同じような間取りの物件が同じくらいの家賃で募集されているなら概ね問題ないでしょう。
家賃が相場よりも大幅に低い場合、物件概要に表示されない特別な欠点(日当たりや騒音など)があるかも知れません。
特別な欠点が見当たらなければ、たまたまタイミングで低めの家賃になっている物件ですので、次の入居者からは募集条件を上げられます。 逆に、家賃が相場よりも高めな場合は注意が必要です。現在の入居者が退去してしまうと大幅に家賃が下がる可能性があります。
でも、その物件ならではの特別な長所のおかげで高い家賃が取れていることもあるでしょう。
いずれにせよ、相場よりも家賃が低い理由、高い理由を販売業者に詳しく尋ねてみることをおすすめします。他の人が気付いていない思わぬお値打ち物件に出会えるかも知れません。
経費の管理が雑
家賃として得られた収入から、経費とローンの返済分を差し引いたものが収益として扱われます。不動産投資を行う際に物件の管理を管理会社に任せる場合は、管理費を支払わなければなりません。固定資産税の支払いやローンの利息、災害保険の保険料といった決まった費用も必要です。
築年数が経つとエアコンや給湯器などの交換、リフォームといった修繕を行わなければならないケースもあり、大きな修繕に向けての積立金も欠かせません。こういった経費の管理が雑だと、運営がうまくいかなくなってしまうことがあります。
人脈が無い状態での不動産投資
不動産投資で成功するためには、人脈も大きく関わってきます。不動産会社や管理会社との関係も大切ですが、投資家仲間との人脈も成功するために必要な要素です。
本や雑誌、セミナー、インターネットなどで体験談を知れますが、実際の生の声を聞ける環境にあるかどうかは不動産投資の成功を左右します。
会社や団体に所属している働き方とは異なり、個人で投資をしていると1人での行動が増えるものです。「この物件は本当にいい物件だろうか」と悩んでしまったときに、投資仲間がいると第三者としての冷静な助言をしてくれることもあります。
1人だと誤った選択をしてしまうこともあるかもしれませんが、人脈があれば失敗を回避できる可能性が高まるものです。
利回りをよく考えずに不動産投資を行う
不動産投資において利回りという言葉はよく耳にしますが、これは物件の購入価格に対してどれだけの収益を上げられるかという数字のことをいいます。「利回りが良い」状態ほど数字が大きくなり、地域によっても相場が異なるものです。
利回りには表面利回りと実質利回りの2種類があります。表面利回りは家賃収入を購入価格で割った数字、実質利回りは家賃収入から経費を差し引いた数字を購入価格で割った数字です。
利回りが高い物件が必ずしも良いというわけではなく、他にも考慮しなければならないポイントはたくさんあります。総合的な判断が重要ですが、利回りをよく考えずに投資を行うのは失敗の原因となりますので注意しましょう。
目先の利益だけで物件を選んでしまう
「利回りが良い」という条件は非常に重要ですが、目先の利益だけで物件選びを行うと、失敗するリスクが非常に高まります。
利回りは、「机上の空論」となる可能性を秘めています。アパートやマンションなどの不動産は、「立地条件」、「築年数」などの要因によって、家賃収入が大きく変わることがあります。
築年数が古かったり立地条件が悪かったりすると、「賃貸需要」が少ない状況となります。賃貸需要が少なければ入居率も低く、空室が長期間続き、予想した家賃収入を得られないことも十分考えられます。目先の利益だけで物件を決めるのではなく、その家賃が適正なのかどうか、よく確認しましょう。
家賃保証を鵜呑みにする
業者の言う「家賃保証」を鵜呑みにし、それに頼り切って不動産投資を行うのは危険です。家賃保証は、不動産会社で物件を一括借り上げし、長期間の家賃を保証するという制度です。
中には「30年間を一括して借り上げ」という業者もあり、空室が続いても家賃を保証してくれるので、非常に安心して投資を行えると思いがちです。しかし、保証する家賃は1年ごとに見直しが行われたり、築年数が増えるにつれて保証額が下がったりするため、空室があるとローンの返済ができなくなる恐れがあります。
さらに、保証額は全額保証ではなく、相場の8~9割ほどの場合が多いため、築年数の経過によって大幅に保償額は下がるものです。「家賃保証があるから大丈夫」と、空室リスクの対策を何も考えない投資はやめましょう。
ネットの情報に答えを求めすぎる
不動産投資に関する情報の多くをネットに頼ってしまうと、失敗するリスクが高まります。ネットにはさまざまな情報が溢れており、自分の求めている情報をすぐに見つけることができ、非常に便利なツールです。
しかし、ネット上に記載されている情報が、全て自分にとって正しいものとは限りません。例えば、不動産投資の成功談が載っていたとして、その方法すべてを真似して投資を行ったとしても、うまくいかないこともあります。 特に物件の価格や賃料の条件などはタイムリーに更新されていないことがほとんどです。ネットの情報だけに惑わされないよう気を付けましょう。
成功した人と自分がおかれた状況は異なるため、自分の状況に合ったアドバイスを、ネットではなく投資会社からもらうようにするのも手です。
販売のみの仲介業者から買う
不動産投資は、投資をしたら終わりではありません。物件の運用を続けていくことで利益を得られるため、販売のみだけでなくアフターフォローも重要です。
販売のみの仲介業者である場合、不動産購入後の賃貸募集や管理などの手配をしてくれません。そのため、物件のある地域まで足を運び、自分で管理会社に依頼する必要があります。
購入した物件が遠く離れた地域であった場合、そこまで行く手間や交通費がかかり、非常に苦労するものです。
さらに、不動産投資初心者の方であった場合、管理会社選びに失敗する恐れもあります。特に初心者の方であれば、アフターフォローが充実した会社を選ぶようにしましょう。
不動産投資で失敗する人の特徴は?
不動産投資で失敗する人には、2つの特徴があります。失敗を避けるためには、知識を学び、計画性を持って投資を行うことが必要です。
今一度自分が不動産投資に対して、どのような姿勢でいるか見直してみましょう。ご自身では気づかなかった点が、浮き彫りになることもあります。第三者からアドバイスをもらうのも有効です。
不動産投資の知識を学ぶ姿勢がない
不動産投資の知識を学ぶ姿勢がない方は、失敗する可能性が高くなります。不動産投資はリスクが付きものです。空室や家賃滞納、資産価値低下などのリスクがあることを勉強しないと、長期的な運用が難しくなります。
不動産投資は、業者に管理を任せられるものです。忙しい会社員の方でも、運用できるメリットがあります。
ただし全てを任せていると、いざ支出が多くなったときに適切に対処できません。不動産投資をスムーズに行うためにも、勉強する姿勢は重要です。
計画性がないまま投資をする
計画性のないまま投資を行う方も、要注意です。不動産投資は収入だけではなく、維持するための支出も伴います。
たとえば退去者が出た場合には、修繕費や入居者募集のための広告費、クリーニング代などがかかるものです。所得税や固定資産税なども、毎年支払わなければなりません。
計画を立てずに投資を行うと、失敗する可能性が高くなります。自分にとって「良い面」だけを見るのではなく、支出にも注目し計画性の高い投資を行いましょう。
不動産投資で失敗しないために押さえておくべき基礎知識
不動産投資で失敗しないためには、基礎知識を習得しましょう。不動産投資ならではのリスクや利回り、キャッシュフローについて学ぶことで、失敗を予防できます。
不動産投資は数十年と運用するものです。基礎知識があれば、突発的な問題にも適切に対処できます。ご自身の資産やご家族を守るためにも、積極的に学びましょう。
不動産投資のリスク
不動産投資には、空室リスク・家賃下落リスク・金利上昇リスクなどがあります。空室リスクは、入居者が入らない状況のことです。たとえばワンルーム1室を購入し、毎月10万円の家賃収入が入ると仮定しましょう。もし空室が1年続けば、120万円の損失が生まれます。
さらに不動産は築年数が経つにつれて、家賃が下がるものです。1年で1%の下落率で、家賃が10万円だと1,000円下がります。
くわえてインフレが発生すれば、ローン金利上昇も避けられません。不動産投資では収入だけではなく、支出にも目を向けましょう。
表面利回りと実質利回りの違い
不動産投資を行う上で、重要なのが利回りです。利回りには、大きくわけて表面利回りと実質利回りがあります。
表面利回りは、「年間の満室収入÷物件価格」で算出するものです。年間の満室収入が120万円で物件価格が1,000万円としましょう。「120万円÷1,000万円=0.12(12%)」となります。
一方で実質利回りは、「(年間の満室収入-諸経費)÷(物件価格-諸経費)」で算出するものです。管理費や修繕費、固定資産税などが含まれるため、より現実的な数値です。
一般的に不動産会社で公開しているものは、表面利回りとなります。
キャッシュフローの定義
キャッシュフローについて学ぶことも大切です。キャッシュフローとはお金の流れを指します。不動産投資においてはキャッシュインフローが家賃などで、キャッシュアウトフローがローン返済額や管理費、修繕費などです。
不動産投資では、キャッシュインフローを多くすることで長期的な運用ができます。キャッシュアウトフローが増えてキャッシュフローが悪くなれば、自らの貯金から切り崩さなければなりません。最悪の場合、早い段階で売却することになります。
不動産投資で失敗を回避する対策
ここまで不動産投資の失敗で考えられる原因をご紹介しました。想定される失敗を回避する対策をしっかり取ることで、不動産投資が成功する確率が上がります。不動産投資を始める前に、失敗を回避する方法を知っておきましょう。
不動産投資の失敗談を調べる
失敗を回避するためには、あらゆる失敗の例を知っておくことが大切です。本を読んだり、セミナーを受講したりすると失敗談を知ることができます。
今はインターネット上に自分の体験談を掲載している人も多いため、実際に起こりうる失敗を簡単に調べられます。失敗の例がわからなければ対策を考えられないため、まずは知識を取り入れるようにしましょう。
どこで不動産投資を行うかを判断する情報を集める
不動産投資を行う場所によって、利回りや家賃相場が異なります。物件選びも重要ですが、その前にどこで不動産投資を行うかを決める必要があります。
住む家を決めるにあたって、立地を重要視する方は少なくありません。物件の築年数が経ってしまってもリフォームや修繕によって魅力を増やすことはできますが、立地は変えられませんので初めに良し悪しを見極める必要があります。
もし、どの地域の物件に投資すべきか決めかねる場合は、複数の地域にまたがって物件を紹介してくれる会社に相談しましょう。それぞれの地域での特色、良いところや悪いところを教えてくれますので、積極的に相談しましょう。
信頼できる不動産投資会社と話し合う
不動産投資は業者と連携することが多いため、不動産会社との信頼関係も重要です。良い物件を紹介してもらえる不動産会社と出会えるかどうかで失敗のリスクは大きく変わってきます。
不動産会社の規模や実績、評判を参考にしつつ、セミナーを受けたり対応をしてもらったりした実際の印象から、信頼できる不動産会社を見極めるようにしましょう。
信頼できる不動産会社と出会えたら、失敗のないように運営を進めていくにはどうしたら良いのかを話し合うことで失敗を回避できることでしょう。
どのようなリスクがあるかを想定して対策を考える
どのようなリスクがあるのかを想定して、対策を考えましょう。前述したとおり、不動産投資にはリスクが伴います。
リスクの想定は、物件の種類と照らし合わせて考えましょう。
- 中古物件だから修繕費が定期的にかかる
- 中古物件だから入居者が入らない
- 災害の多いエリアだから、大規模な修繕費がかかる
そして想定した点にどのような対策を講じるかを考えます。
- ローンの返済額をできるだけ少なくして修繕費やリフォーム代に充てる
- 新耐震基準を満たした物件を選ぶ
不動産投資で成功している人の方法を参考にする
不動産投資で成功する秘訣は、これまでに成功している人がどのような投資方法を行ってきたのかを参考にすることです。
失敗談と同じように、本やセミナー、インターネットなどで簡単に調べることができます。失敗を回避する方法の一つとして、成功している人の方法を参考にして自分の投資に活かしてみましょう。
公認会計士や税理士に利回りに関するサポートを受ける
不動産投資において利回りを考慮することは重要です。基本的な知識は勉強していたとしても、実際の計算や活用の仕方がよくわからないといった方もいるかもしれません。
そういったときはプロである公認会計士や税理士のサポートを受けるという手段を取ることもできます。
独学、自力で進めることは素晴らしいことですが、サポートを受けながら堅実に運営していくのも不動産投資における賢いやり方といえます。
目先の利益に走らない
表面上の目先の利益だけにとらわれず、しっかりと内情まで確認してから投資を行うことで、失敗リスクを減らすことができます。
諸経費や費用を含まない「表面利回り」だけで判断すると、表面上利回りは高くなりますが、実際は多額の修繕費や管理費がかかって赤字になるリスクを含んでいます。
先にも解説しましたが、利回りは「机上の空論」になりかねない指標です。計算された利回り通りにならない可能性も高いです。
また不動産に「掘り出し物」という物件はありません。保有する物件の実情や地域などを自分の目で観察し、表面上の目先の利益に走らないことが重要です。
不動産投資ローンの繰り上げ返済をする
不動産投資ローンの繰り上げ返済も検討しましょう。繰り上げ返済とは、まとまったお金を元金に充てることです。たとえば5年分の繰り上げ返済を行ったら、元金だけではなくその分の利息も減ります。
ローン返済が減ることで、精神的にも楽に不動産投資が可能です。ローンの返済額は、毎月の支出の大部分を占めます。金利上昇リスクの対策にも、効果的です。収入が上がり家計に余裕が出た場合には、繰り上げ返済も考えてみましょう。
管理会社を変更する
管理会社の変更も検討しましょう。不動産会社のなかには、物件の管理や入居者募集の対応に問題がある会社もあります。一見問題がなさそうでも、ご自身の考えや運用方針と合わないこともあるものです。
たとえば空室リスクに悩んでいる場合には、入居者募集に力を入れている管理会社を選ぶ方法もあります。管理体制に不満があれば、メンテナンスに強い会社を探すことも有効です。そうすることで不安を解消でき、長期間の不動産投資ができます。
不動産投資で失敗しない人脈作りを行う方法
ここまで不動産投資において人脈が大切であるということをご紹介しました。不動産会社や管理会社といった業者との関係はもちろん、投資家仲間との人脈を広げると失敗を回避できる可能性が高くなります。
失敗しないためには人脈を作っておきたいと思ったとき、どのような方法を取ると良いのでしょうか。
不動産投資に関するセミナーに参加する
不動産投資に関するセミナーは数多く開催されています。同じセミナーを受けるということは同じことに興味があるということなので、投資家との人脈を広げるためにはもってこいの場です。おすすめのセミナーや人気の講師、良い物件などの情報交換をすることもできます。
SNSを利用する
SNSでは簡単に情報を調べたり、人気のコラムニストの発信を読んだりすることができます。情報収集の手段としての使い方もできますが、人脈作りにも利用することができます。
不動産投資に関する情報を発信している人のSNSから他の人につながり、また次の人につながり、という方法は今の時代ならではの効率的な方法です。
不動産投資会社に無料相談する
不動産会社には、知識や経験の豊富なプロがたくさんいます。物件を紹介してくれるだけではなく、投資の方法について無料で相談に乗ってくれる会社もあります。失敗せずに運営を進めていくコツや、リスク回避の方法がわからない場合は相談してみると良いでしょう。
注意しておきたいポイントは、不動産会社に丸投げするのではなく自分でも積極的に不動産投資に取り組むということです。何もわからない状態でただ相談に行くのではなく、自分はどのように思うのかを考えておきましょう。そのうえで、それでもわからないところがあれば質問するという姿勢で不動産投資に挑むようにしましょう。
不動産投資で失敗しないためには情報の精査が大切
不動産投資に関する情報はたくさんあります。物件に関する情報や、利回りや経費に関する知識など、膨大なデータが出回っています。少し調べただけの情報を鵜呑みにするのではなく、時間をかけて調べた情報の数々の中から正しい情報を精査することが大切です。
まとめ
不動産投資は安定した収入を長期間に渡って得られるため、リスクが低いというイメージを持つ方は少なからずいます。しかし、リスクが少ないということは絶対に失敗することがないというわけではありません。
考えられる原因として、知識不足や確認不足、経理の管理の雑さ、人脈がない状態での投資などが挙げられます。
失敗する危険性が高い原因はできるだけ排除し、失敗を回避しながら運営を進めていく必要があります。リスクの想定や不動産会社との信頼関係、堅実な場所選びなどをリスク回避の対策とすることで失敗を回避することができるでしょう。
不動産投資で失敗しないためには、失敗につながる原因を分析することと対策を立てることが重要です。