数ある投資方法の中で、不動産投資が今注目を集めています。たとえば、参入障壁の低いマンション投資は、継続性の高い収益が期待できる不動産投資のひとつです。しかし、関心はあっても、なかなか踏み出せないという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、不動産投資がおすすめの理由と、初心者の方にも分かりやすい勉強方法についてご紹介します。不動産投資を始めるにあたり、気をつけたいポイントが理解できるでしょう。
もくじ
不動産投資はなぜおすすめなのか
不動産投資とは、購入した不動産を運用し、家賃収入や売却益を獲得する投資方法です。株式投資・FX・投資信託などによる資産運用が人気を集めているなかで、不動産投資を始める投資初心者も増えてきています。
古くから行われている投資方法であるにもかかわらず、なぜ今不動産投資が注目されているのでしょうか。おすすめできる理由を以下に紹介します。
計画的に利益を上げることができる
不動産投資により得られる家賃収入は、毎月入金される定期収入です。毎月一定の利益を得られることが分かっていれば、投資の計画を立てやすくなります。
毎月の利益額をある程度予測できるようになると、資産形成に向けた計画も作りやすくなり、手堅く資産を積み重ねていくことが可能です。
また、積み重ねた資産を新たな増資に活用するタイミングも自由に決めることができます。自分のペースで計画的に堅実的に利益を上げるシステムを構築できることは不動産投資だからこそ実現できる方法といえるでしょう。
自分でリスクマネジメントが可能
投資にはリスクがつきものです。投資におけるリスクのなかには、自分の力ではどうにもならない、運次第のようなリスクも存在します。 しかし、不動産投資におけるリスクのほとんどは、自分でコントロールすることが可能です。リスクマネジメントの方法さえ知っていれば、多くのリスクに対処できます。
たとえリスク回避ができなくても、損失を最小限に抑えられれば、もち直すことは十分に可能です。リスクへの対処法は、不動産投資を勉強する過程で習得できるでしょう。
不労所得を継続的に得ることができる
不動産投資における大きなメリットのひとつとして、継続的な不労所得を作れることが挙げられます。物件を購入し、入居者募集や集金などの各種業務の代行を管理会社に依頼すれば、こちらで定期的にするべき作業はほとんどありません。
株やFXのように、銘柄や業界の研究をしたり、売買のタイミングを見極めたりといった日々の作業は不要です。
不労所得のよい点は、収入が安定することだけではありません。ケガ・病気・介護などで働けなくなったときの大きな備えとなることもメリットといえます。
不動産投資の勉強方法と勉強のポイント
不動産投資に関心があり、勉強を始めようと考えても、勉強方法や学習すべきポイントが分からなくて悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで、不動産投資を始めるための勉強方法や、集中的に学ぶべき不動産投資の基礎知識を紹介します。個人でスムーズに学習を進めていくための参考にしましょう。
不動産投資を勉強する方法は3種類
不動産投資に必要な知識を習得する主な方法としては、セミナーへの参加、書籍での勉強、Webサイトやブログなどを利用した学習が挙げられます。
セミナー参加のメリットは、不動産投資のプロから直接学べることです。インターネットでは見つけにくい具体的な話や、最新の生きた情報を聞けます。
書籍やWebサイトを利用した独学での勉強は、自分のペースで進められることや、知りたいポイントにフォーカスして学習できることが利点といえるでしょう。
勉強のポイント① リスクマネジメント
不動産投資を成功させるためには、起こりうるリスクに対してきちんとした対策をとることが重要です。不動産投資のリスクには、以下のようなものがあります。
- 入居者不足による空き室の発生
- 家賃滞納
- 市況の変化による物件の資産価値低下
- 建物や部屋の老朽化による家賃の下落
- 地震や火災などの災害
- 賃貸管理会社の倒産
空室や滞納は、毎月の収入減に直結するリスクです。収入が減ることで、ローンの返済が滞るリスクも考えられます。
勉強のポイント② 不動産の選び方
不動産投資には、主に以下のような種類があります。
- 建物一棟に対して投資する「一棟投資」
- マンションなどの部屋ごとに投資する「区分投資」
- 一軒家に投資する「戸建て投資」
それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することで、自分に合った投資の種類を見つけられるでしょう。
物件を探すにあたっては、新築と中古、地方と都市部などによる違いも考慮する必要があります。いずれも、初期費用や利回りなどに大きくかかわってくる要素です。
勉強のポイント③ 不動産投資の維持・管理方法
不動産投資における賃貸収入で長く利益を出し続けるためには、資金管理を正しく行うことが重要です。物件購入費を融資してもらう場合は余裕のあるローン返済計画を立てるなど、投資計画の段階での入念な収支シミュレーションの作成が欠かせません。
節税目的で不動産投資に取り組む人も増えています。黒字経営を進めながら節税にもつながることは、不動産投資における大きな魅力のひとつであり、重点的に勉強しておきたいポイントといえるでしょう。
不動産投資を始めたい人におすすめのセミナー
不動産投資について学ぶ場合、インターネットや書籍を利用した独学での勉強以外にも、プロから知識やスキルを学べるセミナーへの参加を検討しましょう。
物件選びをサポートしてくれるセミナー
一棟か区分か、新築か中古か、場所はどうするかなど、物件選びでは悩んでしまうポイントが数多くあります。初心者の方が特に知りたい分野ともいえるでしょう。
ローリスク・ローリターンといわれているマンション経営においても、少なからずリスクはつきものです。リスクマネジメントができなければ、健全な運用は難しいでしょう。
不動産での資産形成に関するセミナー
資産形成や運用について真剣に考える必要性を感じながら、忙しい毎日のなかで、なかなか自分では検討する余裕がないという方も多いのではないでしょうか。
長期的なスパンで資産形成を考えることは、ネットや書籍だけの知識で一人で考えようとしても、なかなか難しいものです。
しっかりとしたキャリアのあるアドバイザーや、ファイナンシャルプランナーが講師をしているセミナーだと、自身の長期的なライフプランについて具体的な相談にのってもらえることも多いです。
一人で考えてもなかなか答えは出にくいものなので、セミナーに参加する方が、資産形成を考える上での近道といえます。
不動産投資の失敗・成功例
さまざまな要素が複雑にからみあう不動産投資では、運用に成功し着実に収益をあげている例だけでなく、物件を維持できなくなるなどの失敗例も多く見られるのが現状です。
主な成功例と失敗例を、それぞれ紹介します。リスクマネジメントの学習を兼ねて失敗例を知っておくことは、成功例から不動産投資を学ぶこと以上に重要です。
高額な不動産を購入しすぎて維持できなくなった失敗例
一棟投資は、区分投資よりも元手が多くかかるものの、その分大きな利益を得られるなどのメリットがあります。しかし、資産価値や利回りの高さだけに目を向け、高額な不動産を購入しすぎて物件を維持できなくなるケースは少なくありません。
失敗の原因のひとつは、想定リターンに対する、建物の維持管理にかかる経費や、月々のローン返済額の多さを見誤ってしまうことです。投資額が大きいことから、区分投資に比べ買い手がつきにくく、売却に苦労しているオーナーも多く存在します。
投資の地域を間違えた失敗例
購入費用の安さや高利回りの見込みだけを重視し、物件の所在エリアに関して十分な検討をしていなかったことから、入居者付けに苦労する失敗例も散見します。1年以上の空き室を発生させるケースもあるほどです。
大学に近いというだけで、駅へのアクセスの悪いマンションを購入したところ、大学の移転により一気に空室が増えた例もあります。このケースでは、郊外のマンションだったということもあり、利便性の悪さから格安での売却を余儀なくされてしまいました。
地道に不動産件数を増やして成功した例
1年に1棟ほどのペースで地道に物件を増やし続け、着実に収益を伸ばしているベテランオーナーの例を紹介します。このオーナーが実践しているのは、「一度購入した不動産会社と仲よくなり、資産状況も知ってもらったうえで、おすすめの物件を紹介してもらう」という方法です。
購入実績を積んで業者に信頼されることで、毎月のようにお得な非公開物件を紹介してもらえるようになりました。マンションや戸建てなど、今では10軒を超える物件を所有しているとのことです。
予期せぬ空き室が出たことをきっかけに部屋の機能を充実させて成功した例
空室の発生を逆手にとって入居者がいない時期に部屋をリフォームし、人気物件としてよみがえらせたオーナーの成功例を紹介します。ワンランク上の仕様に変更したり、優れた機能を備える設備を整えたりすることで、入居者目線で物件を改善した好事例です。
このケースでは、追い炊き機能や浴室乾燥機、24時間ゴミ捨て可能なゴミ置き場、宅配ボックス、オートロック機能、無料Wi-Fiなどの設備を追加し、入居者の満足度を高めることに成功しています。
不動産投資をやってみたい人が、最初に取り掛かる3つのこと
不動産投資の魅力を知れば知るほど、早く物件を購入して運用をスタートしたいと思う方もいるでしょう。しかし、長期間にわたり収益を上げ続けたいと考えるなら、事前の入念な準備がとても重要です。
初心者の方が最初に取り掛かるべきことを、3つ解説します。できるだけリスクを減らしながら運用できるように、それぞれのポイントを理解しましょう。
投資用不動産を見極める目を養う
家賃収入を主な収益とする不動産投資には、一棟投資・区分投資・戸建て投資などの種類があります。シェアハウスやコインパーキング、トランクルームなども、事業性の高い不動産投資です。
初期の購入費用や利回りなど、投資対象によってそれぞれ特徴があります。メリットやデメリットを比較して、自分に合った種類を見極めることが重要です。たとえば、区分マンション投資なら、都市部エリアでも少額の投資資金からスタートできます。
情報収集力を身に着ける
不動産投資を始めるにあたり、上手に運用していくための収支シミュレーション作成は欠かせません。購入費・家賃収入・税金・ローン返済額・管理費などの数字をもとに、きちんと利益を試算することが重要です。 シミュレーションを作成する際に使う数字を正確に割り出すには、正しい情報収集力を身につける必要があります。経年による家賃の下落や、空室発生によるリスクなども予測できれば、より精度の高いシミュレーションが作れるでしょう。
不動産投資のパートナーを見つける
孤独になりがちな不動産経営を健全に続けるには、仲介業者やコンサルタント、賃貸管理業者、大家仲間といったパートナーをもつことも大切です。問題になりそうな事案を共有したり、経営の効率化へのアドバイスを受けたりできるかもしれません。孤独になりがちな経営こそ、サポートを受けられる関係づくりは重要になるでしょう。
コンサルタントのメリット
不動産投資は、収支シミュレーションやリスクマネジメントがしやすいため、投資初心者にもおすすめです。一方で、しっかりとした事業計画を立てるには、物件や地域に関する正確な情報と、経験にもとづく確かなノウハウが必要になります。
さまざまな相談にのってくれる不動産投資のコンサルタントは、不動産投資初心者の心強い味方になることでしょう。
まとめ
不動産投資は、投資初心者の方にこそおすすめできる投資です。情報サイトや書籍、コンサルタントが開催するセミナーなどで勉強すれば、独学でも不動産投資に必要な知識やスキルは十分身につけられるでしょう。
不動産投資に興味がある場合は、物件を見定める力や情報収集力を養うことが重要です。