昨今、「老後破産」と呼ばれる深刻な経済状況で暮らす高齢者が増えているそうです。また、こうした高齢者を指した「下流老人」と呼ぶワードも頻繁に耳にします。大げさな話と片付けるのは簡単ですが、現状はそう楽観的ではありません。すでに、この状態にある高齢者は200万人超とも言われ、その数は今後ますます増加すると見られています。決して他人事ではないのです。
今回のコラムでは、この老後破産、下流老人の実態について解説するとともに、打開策としてのマンション経営について触れていきます。
他人事ではない、“老後破産”“下流老人”の現実
老後破産とは、高齢者が極度の貧困状態に置かれることを指します。決して法的な破産には至っていませんが、事実上破産しているのと変わらない生活実態が特徴で、最近ではこうした人々を「下流老人」と呼ぶ風潮も生まれてきました。
貧困に至る理由はさまざまで、「そもそも預貯金などの蓄えがない」「生活を支援してくれる身内がいない」「年金受給資格がない」「年金を受給していても小額なので満足な生活が送れない」といったケースが一般的です。驚かされるのは、かつては貯蓄もあり、退職金の支給を受けたことのある方も少なくないこと。特殊な事情が何もなくても、こうした状況に追い込まれる可能性は誰にでもあるようです。まさに他人事ではありません。
ごく普通の人でも予備軍になる可能性が
では、どんな人が老後破産に陥りやすいのでしょうか? まず、現役時代から十分な収入がないという方は要注意です。収入が少ないと当然、毎月の生活に追われるだけで蓄財する余裕が生まれません。また、十分な収入があっても、人生設計に無頓着な人は“老後破産予備軍”です。預貯金に回せるお金があるにもかかわらず、ぜいたく品や遊興に浪費したり、給与のほとんどをその月のうちに使い切ってしまったりするような無計画さは、まさに命とりになりかねません。
無理なローンを組んだために、定年退職後も返済を続けなくてはならないような人や、子どもの教育費にお金がかかりすぎて、預貯金を取り崩してしまったような人も老後破産に至る可能性大です。仮に預貯金と呼べるものがあっても、その額が老後資金としては十分でないような場合も、かなり厳しいでしょう。
なぜなら、高齢になれば病気がちになり医療費などもかさみます。また、介護を必要とする家族がいる、独立せずに親がかりの子どもがいるという場合も預貯金は早晩底を突いてしまうでしょう。しかも年金受給資格がないとなれば老後破産は確定的です。
貯めるより増やす。マンション経営で生活防衛を
前述のように、現役時代は普通に会社勤めをし、安定収入もあり、退職金の支給を受けた人でも、ちょっとしたボタンの掛け違いで人生設計に狂いが生じます。では、そうならないためには、どうすればよいのでしょう。まず、毎月の収入から少しでも多く預貯金に回す努力をすることが大切です。しかし、それだけでは足りません。低金利時代の今、銀行の定期に預けても利子などたかが知れているからです。もっと、確実にお金を増やす取り組みが必要でしょう。
そこで、おすすめしたいのが不動産投資。なかでも毎月の賃料収入が自動的に入ってくるマンション経営がよいでしょう。これなら定年退職して収入が途絶えても、家賃収入で生活でき、しかも年金支給年齢までの間、預貯金や退職金を切り崩さずに済みます。家賃収入はいわば「私的年金」。預貯金や年金では心もとなくても、この家賃収入さえあれば安心して老後を送ることができます。
まとめ
超高齢社会の現代では、老後破産のリスクは誰にでもあります。とはいえ、悲観してばかりではいけません。お金は貯めるより増やすもの。少ない資金で始められ、安心老後のための私的年金づくりにもなるマンション経営、不動産投資をぜひ検討してみてください。