不動産投資を始めるにあたって、まず着手しなければならないのが投資用マンションの購入。
もちろん中古ワンルームマンションだとしても、1千万円ほどの物件をキャッシュでポンと買うことのできる方は限られてくるため、ローンの利用を検討しなければなりません。
ただし、その方の年齢や資力によっては返済方法や返済期間についてよく吟味する必要があるでしょう。
たとえば、「元利均等方式」と「元金均等方式」。文字面だけ見ると大差ないように感じますが、その内容には天と地ほどの開きがあります。
そこで、今回はこの2つの返済方法に関して、その違いやどんな方に向いているのかという点についてわかりやすく解説。「不動産投資ローン」についても軽く触れていきます。
もくじ
まだ若く、長期的視野で返済が可能なら「元利均等」がベター
まず、ローンの返済方法でポピュラーなのが「元利均等方式」。文字通り、毎月の返済額が返済開始から終了まで均等となる返済方式です。
毎月の返済額が一定なので、返済計画の見通しが立てやすいのが一番のメリット。ただし、元金均等方式と比較すると当初の返済額は少なくなりますが、利息の支払総額は逆に多くなります。
したがって、総返済額が多くなっても、無理なく返し続けることのほうが大切という若い方に向いています。
元金均等方式よりもポピュラーな理由は、マイホームを購入する若い世代がこの返済方法を選択することが多いからです。もちろん、投資用物件についても同様のことが言えます。
40代以降の方で安定した収入を得ているなら「元金均等」で返済期間の短縮を
一方、「元金均等方式」は、毎月の返済額が元金を借入期間で均等割りした金額と元金の利息の合計額となる返済方式です。
元利均等方式とは反対に、借り入れ当初の返済金額は多いものの、返済期間に応じて元金が減るにつれ毎月の返済額が少なくなっていくのが特徴。
しかも、当初の返済額が多くなる分、利息の支払総額は元利均等方式より格段に少なくなります。どちらかと言えば、40歳以上の中堅世代で、なおかつ相応の収入を得ている方ができるだけ早期に完済したい場合におすすめの返済方法です。
ただし、取り扱っている金融機関が比較的少ないことに注意が必要。金利の総返済額が少なくなるということは、融資する側のうま味が少なくなるからです。
できるだけ早い時期に投資をスタートするなら不動産投資ローンという手も
まだ若くて自己資金も少ないが、どうせマンション経営にトライするなら、できるだけ大きく運用したい──という場合は、一般のローンではなく、「不動産投資ローン」を選択するのもよいでしょう。
購入した物件を担保にして融資を受けることができるので、自己資金の何倍もの価格の物件に投資が可能になります。つまり “レバレッジを効かせられる” ということ。
ただし、一般のローンとは融資の基準が異なることや金利が高くなることなどに注意が必要です。
まとめ
投資用マンションの購入にせよ、居住用マンションの購入にせよ、ローンを利用する際は金融機関によってどんなタイプのローン商品があるのか、それらはどんな特徴があって、どれが自分にマッチしているのかを見極める必要があります。
また、場合によっては不動産投資ローンの利用も考慮したいところ。とは言え、ビギナーの方では何かと戸惑うことも多いでしょう。もし、ローンの選び方に迷ったら、信頼できる不動産投資アドバイザーに相談しましょう。