これから不動産投資を始める初心者にとって大切なことは、手順やリスクを事前に確認しておくことです。一方で、不動産投資の知識をすべて身につける必要はありません。信頼のできる不動産事業者を見つけてプロに頼りましょう。
不動産投資を始める際の手順を細かく紹介します。また、初心者が失敗しがちなポイントも挙げるので、投資前の参考にしてくださいね。
1.初心者が不動産投資を始める11の手順
初心者が不動産投資を始める際、何から手をつけていいかわからないのは当然です。不動産投資を始めるための基本的な手順をご紹介します。まずは、手順と内容を1つずつ確認しておきましょう。
物件の契約をするまでであれば、立ち止まって戻ることも可能です。焦る必要はないので、それぞれの手順を確実に踏んでくださいね。
基本的な知識を身につける
まずは本やネットなどで基本的な知識を身につけましょう。 不動産投資には、初心者が聞いたことのない専門用語がたくさんあります。多額の資金を投じる不動産投資で失敗しないためにも、事前に知識を仕入れておくことが大切です。
簡単に投資目標を設定する
簡単でかまわないので、不動産投資の目標を立てましょう。投資に回せる資金や、どの程度の利益を目指すのかを明確にしておくことが大切です。
ただし、この段階ではあまり詳細な計画は立てる必要はありません。自分の知識の範囲内で検討してください。
信頼できる不動産業者を見つける
不動産投資でもっとも重要なポイントは、信頼できる不動産業者を見つけることです。信頼できる不動産事業者かどうかを見極めるには、事業の継続年数や規模などを確認する必要があります。
インターネット上での口コミや評判も参考になりますが、偏った意見が書き込まれていることもあるため注意してください。
気になる不動産業者があれば、直接問い合わせてみることも大切です。問い合わせ時にこちらの要望をきちんと聞いて、丁寧に対応してくれる業者を選ぶようにしましょう。
物件を探す
価格やエリア、築年数、利回りなど、希望の条件を満たす物件を探します。物件探しは不動産投資の大切なポイントであり、選び方を間違えると失敗のリスクが高まってしまいます。信頼のできる不動産業者と相談しながら投資物件を探しましょう。
物件の内覧や現地確認をおこなう
希望にあう投資物件が見つかったら、物件の内覧や現地確認をおこないましょう。インターネット上に公開されている情報だけでは、正しい判断はできません。
実際に物件の内覧をおこない、現地の周辺施設や交通情報なども含めて投資先を判断しましょう。
資金計画をしっかりと立てる
投資先となる物件を絞り込んだら、綿密な資金計画を立てましょう。投資のプロである不動産業者のアドバイスを受けることも重要です。ローン金額や資金計画、修繕計画や災害時の補修など細かい点までしっかりと想定しておきましょう。
物件を決めて関係書類を提出する
購入する物件が定まり資金計画を立てたあとは、買付申込書を提出します。買付申込書には「物件の名称・所在地」「購入価格」「手付金額」などを記入します。
買付申込はあくまで「購入意思を示す」ことなので、購入を確約するものではありません。買付申込書を提出しても、必ず物件を購入できる保証はない点に注意してください。
ローンの事前審査を金融機関に申し込む
物件の購入資金にローンを利用する場合は、住宅ローンの事前審査を金融機関に申し込みましょう。住宅ローンの事前審査には、収入を証明する源泉徴収票や身分証明書、購入する物件の資料などが必要です。審査結果は、3日〜1週間ほどで判明します。
住宅ローンを組む金融機関を自分で探すことも可能ですが、不動産業者が提携している金融機関を紹介してもらえるケースもあります。
売買契約の締結
住宅ローンの事前審査に問題がなければ、いよいよ物件の売買契約を締結します。売買契約の締結は、不動産業者を介しておこなうのが一般的です。
売買契約を締結する際には、必ず宅地建物取引士から重要事項説明を受けます。疑問があれば、このタイミングで必ず解決しておきましょう。
また、契約書面に添付する収入印紙が必要です。額面は不動産業者に確認しておきましょう。
ローンの本審査を金融機関に申し込む
住宅ローンは、事前審査を通過しただけでは融資を受けられません。不動産売買契約を締結したあと、実際に住宅ローンを借り入れるための本審査を申し込みます。本審査の結果が出るまでには、通常2週間〜1ヶ月ほど必要です。
物件の引き渡し
住宅ローンの本審査を通過し、自己資金も含めて支払いが完了すれば、物件の引き渡しがおこなわれます。物件の引き渡し後は、登記手続きをおこなって物件の所有権・名義を変更しておきましょう。
また、引き渡し時には売主から、鍵とともに物件に関する書類を受け取ります。紛失しないよう、大切に保管してください。
2.不動産投資の初心者がやってしまいがちな失敗5選
リスクがまったくない投資方法は存在しません。しかし、注意すべきポイントを事前に理解しておくことで、ある程度はリスクを回避できます。投資判断で重要なのは、失敗する確率をできるだけ低くしておくことです。
不動産投資で初心者がやりがちな失敗を5つご紹介します。投資判断をする前に、必ず確認してください。
信頼できない不動産業者や営業担当の言いなりになる
初心者は不動産投資の知識が乏しいため、不動産業者や営業担当の言いなりになりがちです。不動産業者の勢いに負けて、自分に不利な投資判断をしないように注意しましょう。
また、信頼のできる不動産業者や善意からの提案であっても、最終的に投資判断をするのは自分自身です。プロからの提案内容はもちろん重要ですが、投資判断に必要な情報を十分に提供してもらいましょう。
家族に相談せずに話を進めてしまう
不動産投資をする際に、家族に相談せずに話を進めてしまうケースは意外と多くあります。家族に相談しないまま物件購入を決めてしまうと、トラブルに発展することもあるので注意しましょう。
不動産投資には多額な資金が必要です。とくに配偶者がいる場合は、必ず事前に相談して同意を得ておきましょう。
物件をあまり確認せず数字だけで判断する
不動産業者は、物件の見積もりやローンシミュレーション、利回りや入居率などさまざまな数字の情報を提供してくれます。数字を眺めていると、ついその気になってしまいますが、もっとも重要なポイントは物件自体の魅力です。
数字が良くても、物件周辺の開発状況によっては将来性がない場合や、逆に数字以上に安定性が見込める場合もあります。実際に現地へおもむき、物件と周辺環境を確認したうえで投資判断をしましょう。
無理な投資計画を立てる
不動産投資では多額の資金が動くため、普段とは違う金銭感覚に陥りがちです。また、物件をみていると、より良い物件がほしくなってしまいます。しかし、当初立てた投資目標と資金計画に沿った、無理のない投資計画を立てることが重要です。
たとえば、1部屋から投資できる区分投資であれば、無理のない資金計画を立てやすいメリットがあります。不動産投資初心者や、自己資金があまり多くない場合は、区分投資から始めるのもいいでしょう。
デメリットやリスクを十分に検討しない
不動産業者からの魅力的な提案を聞いていると、ついデメリットやリスクの検討がおろそかになってしまいます。どれだけ条件のいい投資に思えても、デメリットやリスクは必ず存在するので注意してください。
不動産投資に限らず、最終的な投資判断ではリスクをどれだけ許容できるかが重要なポイントです。自身の状況から、リスクの許容範囲を十分に検討しましょう。
3.【まとめ】初心者でも手順をしっかり踏めば不動産投資はできる
手順さえしっかりと踏めば、初心者でも不動産投資を始められます。専門的な知識も必要となるため、最初は戸惑うことも少なくありません。しかし、信頼のできる不動産業者を見つければ、希望通りの不動産投資を実現できる可能性が高まります。
また、投資判断をする際に注意すべきポイントを、事前に確認しておくことも重要です。投資にリスクはつきものですが、どの程度までのリスクを許容できるかを事前に十分検討しておけば、失敗の回避につながります。
無理のない範囲で、不動産投資への第一歩を踏み出してみてくださいね。