アパート経営における最大のリスクは、入居者が決まらない「空室」です。空室が埋まらないと、収益があがらないばかりか、物件の価値も下がりかねません。
そこで本記事では、アパートの空室が埋まらない原因と、簡単に解決できるたった1つの方法を紹介します。
もくじ
アパート経営で最大のリスクが空室
入居者が支払う家賃が、アパート経営のおもな収入源です。経営しているアパートに空室が出てしまうと、当然収益はあがりません。さらに、維持管理費用によって収支がマイナスになるおそれもあります。
まずは、アパート経営で最大のリスクといわれる空室について、詳しく見ていきましょう。
空室になると収益があがらない
空室が発生すると単純に家賃収入が入ってこないため、収益があがりません。ローンを組んで物件を取得する場合、収益を返済の原資に当てるケースがほとんどのため、返済計画にも影響が出てしまいます。
不動産投資で成功するためには、家賃収入による利回りが重要なポイントです。運良く地価の高騰などがあれば、売却によるキャピタルゲインを得られる可能性もありますが、一般的に年数の経過とともに物件価値は下落します。利回りで確実に資産形成をしていくことは、不動産投資に欠かせない要素です。
空室でも維持管理は必要
収益さえあきらめれば、空室は大きなリスクではないと思いがちです。しかし、空室になると収益を得られないだけではなく、収支がマイナスに転落するおそれもあります。各種税金や設備のメンテナンス費用など、維持するだけでかかってくる費用があるためです。
空室がさらなる空室を招く
空室を放置すると、さらなる空室につながる危険性があります。アパート経営をするうえで空室のリスクはある程度織り込んでおくため、数室であれば収支計画に大きな影響は出ないかもしれません。しかし、空室が放置されたままのアパートだと、管理体制や防犯面に不安をもつ入居希望者も少なからずいます。賃貸物件では定期的に退去者が出るため、次の入居者が決まらなければ、空室がさらに多くなってしまうでしょう。
また、空室が増えてくると、現在の入居者の退去につながるおそれもあります。大きな収益減を招かないためにも、空室はできるだけ早く埋めることが重要です。
空室が埋まらない原因
アパートの空室が埋まらない原因は、入居募集の問題や家賃、設備のメンテナンスや環境の整備など多岐にわたります。空室をできるだけ抑えるためには、問題点を的確に把握しておくことが大切です。
そこで、空室を発生させてしまうおもな原因を6つ紹介します。
自主管理で効率的な入居募集ができていない
入居募集をオーナー自身が行っている場合、思うように入居者を集められないケースがあります。ノウハウがあまりないと、アパートを探している顧客に対して募集内容を確実に届けることが困難なためです。また、不動産ポータルサイトのように、個人では利用できない媒体もあります。
さらに、入居希望者が物件を探す方法が複雑化したことも、個人での募集が難しくなってきている要因です。不動産情報誌や折込チラシといった従来の方法に加え、Webサイトやアプリを活用する人も増えています。ノウハウのないまま広告を出しても、予算や時間の浪費につながりかねません。
家賃が相場よりも高い
空室がなかなか埋まらない場合は、相場に対する家賃設定を見直すことも大切です。アパートの家賃相場は、経済状況や周辺環境によって変化します。また、物件価値は一般的に年月の経過とともに低下するため、当初は妥当だった家賃が、相場よりも高くなっているケースも少なくありません。
アパート経営をスタートする際にも、家賃は慎重に検討することが大切です。利回りばかりを気にしていると、少しでも高い家賃に設定したくなります。しかし、わずか1,000円でも、賃貸入居者は家賃の違いについて敏感です。正確に相場を把握して、適切な家賃設定を行いましょう。
外観や内装が老朽化している
外観や内装の劣化も、入居希望者が集まりにくくなる原因です。賃貸物件であっても、入居者にとっては新居のため、少しでもきれいな物件のほうが好まれます。長年物件を保有しているオーナーにとっては気にならないポイントでも、入居者には老朽化して見えることも少なくありません。
築年数の経過とともに、アパートを始めとする不動産物件は必ず老朽化します。適切なタイミングで修繕工事を施して、物件の魅力を維持することが大切です。また、日常的な清掃やメンテナンスによって常に物件の美観を保っておくと、老朽化の防止にもつながります。
共用部分の清掃やメンテナンスが行き届いていない
共用部分の清掃やメンテナンスが不十分なため、空室につながるケースもあります。入居希望者が気にするのは、居室の状態だけではありません。住環境全体を見て入居を判断するため、共用部を管理しておくことも空室を埋めるためには大切です。
廊下にゴミが落ちていたり、ゴミ捨て場が汚れていたりすると、しっかりと管理されていない印象を与えてしまいます。少しでも不安に感じる要素があれば、競合物件に入居希望者が流れかねません。
設備が古くて付加価値が低い
アパートの設備が古いと他物件に対して見劣りしてしまい、入居を決めてもらえない可能性があります。空室が埋まらない場合には、オートロックやモニター付きインターホン、浴室乾燥機といった、入居者が付加価値を感じる設備の導入を検討してみましょう。
最新の設備を導入できなくても、既存の設備を良好な状態に保っておくことで空室の防止につながります。今ある設備を最大限活用して、物件の付加価値を少しでも高めておくことが大切です。
入居者トラブルがきちんと解決できていない
入居者とのトラブルも、空室が埋まらない要因となり得ます。騒音やゴミなど、入居者とオーナーの関係が良好ではない物件は荒れがちです。直接的にトラブルの有無はわからなくとも、物件の様子から入居希望者がネガティブな印象を受けるかもしれません。さらに、現代ではSNSを通じて個人が発信するケースもあるため、入居希望者にトラブル自体が露見するおそれもあります。
トラブルによって退去されてしまうと、空室を埋めるどころか増やすことになりかねません。入居者トラブルは、誠意を持って確実に解決しておきましょう。
不動産管理を専門家に任せて原因を取り除く
空室の要因は多岐にわたるため、個人のオーナーで解決するには限界があります。空室を解決するための簡単かつ唯一の方法は、不動産管理の専門家に任せることです。
不動産管理会社に任せるべき理由とメリットを詳しく見ていきましょう。
個人の力だけですべての原因に対応するのは困難
アパートオーナーとして、個人で物件を維持管理することは不可能ではありません。しかし、確実に空室を防ぐための対策を、きめ細かく実行するのは困難です。アパートの空室対策は、入居者の募集、適切な家賃設定、設備のメンテナンスや選定と多岐にわたります。多くの手間と時間がかかるだけではなく、専門的な知識やノウハウも必要です。
また、クレームや設備故障への対応など、スピードが要求される対応もあります。不動産管理会社に委託することで、オーナーが忙しい場合でも適切な対応が可能です。
専門知識が豊富な不動産管理会社
不動産管理会社は専門知識が豊富で、多くの物件を扱うなかで培ってきたノウハウもあります。アパート経営では、多角的な専門知識が必要です。特に、空室リスクを防ぐためには、効率的な入居者募集、周辺相場に基づいた家賃設定、最新トレンドに沿った設備投資など、多角的な視点での管理運営が重要となります。
専門知識のある不動産管理会社に管理を委託すれば、初心者であっても安定した不動産経営が可能です。また、アパート経営の課題に対する的確なアドバイスを受けられるなど、管理業務以外でも多くのメリットがあります。
入居者募集や保証が充実しているサービスもある
不動産管理会社のプランによっては、入居者募集に強く、空室に対する保証も充実しています。空室リスクに対する保証を受けることができれば、アパート経営がより安定するはずです。また、空室だけではなく、家賃滞納に対する保証を用意している不動産管理会社もあります。
さらに、退去時の工事や設備の故障に対する保証も、空室を防ぐために有効です。設備が故障した際、手元に資金がなくても迅速に修理できるため、入居者を逃すリスクや退去の防止につながります。
空室対策が万全な不動産管理会社を選ぶ
空室対策や保証が充実している不動産管理会社を選ぶことが重要です。日常的な維持管理ができていても、そもそも空室が発生してしまっては収益があがりません。入居者の募集から維持、スムーズな家賃回収までしっかりとサポートしてくれる会社に任せましょう。
不動産管理会社を選ぶ際には、アパート経営で不安に感じている部分を納得のいくまで相談することも大切です。空室対策だけではなく、管理業務全般を考えてくれる管理会社を見つけてください。
【まとめ】空室を埋めるためのコストを適切にかけることが成功のカギ
アパートの空室が埋まらない原因は、効率的な入居募集ができていない、相場よりも家賃が高い、外観や内装の老朽化、共用部分のメンテナンス不足、アパートの設備が古い、入居者トラブルが解決されないなど多岐にわたります。個人で管理するには限界があるため、信頼のできる不動産管理会社に依頼することが大切です。
エステムプランニングの賃貸管理業務内容には、入居率を高めるための集客施策や適切な家賃の提示、物件のリフォームや修繕、物件の日常管理、入居者のクレーム・トラブル対応が含まれています。空室リスクに強い不動産管理会社を探している方は、ぜひ一度ご相談ください。