マンション経営は代表的な不動産投資方法の1つです。多くの人が不動産投資としてマンション経営を選択するのには理由があります。また、失敗しないためのコツを押さえておけば初心者でもマンション経営は可能です。
マンション経営のメリットを、アパート経営との比較も含めて詳しくご紹介します。リスクやデメリットも紹介しているので、これからマンション経営を始める方はぜひ参考にしてくださいね。
もくじ
マンション経営をする4つのメリット
マンション経営には多くのメリットがあります。しかも、ワンルーム区分投資であれば、マンション経営で得られるメリットはそのままに、1棟投資よりもリスクを減らすことが可能です。
マンション経営で得られる代表的な4つのメリットを詳しくご紹介します。とくにメリットの多い区分投資の視点で解説しているので、これからマンション経営を始めたい方は参考にしてくださいね。
安定した収入源になる
マンション経営をするメリットの1つは、安定した収入源を確保できることです。家賃収入を継続して毎月得られます。
1棟投資に不安のある方は区分投資がおすすめです。ワンルームの区分投資であれば、物件取得時にかかる費用を抑えられるほか、自己資金が不足していても無理なくローンを組むことができます。
着実に利益の残る返済計画を立てやすいので、万が一空室や家賃滞納といったトラブルが起こっても、大きな負担にはなりません。
管理の手間があまりかからない
マンションは、アパートと比較して建物の耐久性が高く、管理にかかる手間が少ない点もメリットです。
とくに区分投資であれば、オーナーが直接管理する範囲はほぼ居室のみとなるため、費用もあまりかかりません。
また管理の目が届きやすいので、入居者の状況を把握でき、トラブルの軽減につながります。
マンション経営で重要なのは、きめ細かな対応です。管理の手間やコストがかからない分、入居者の満足度向上や入居者募集に力をいれることができ、空室リスクも減らせます。
資産価値が高い
マンションはアパートと比較して、そもそもの資産価値が高いうえ、周辺の開発状況によっては資産価値が向上することもあります。
マンション経営なら、1棟投資ではなく区分投資でも資産価値は同様です。
しかも、区分投資のオーナーであれば、資産価値の向上や維持を管理組合に要求できます。
1棟所有の場合は、資産価値を高めるための対策は自ら立てる必要がありますが、区分投資であればその必要がありません。
節税効果が期待できる
本業のある方がマンション経営をすると、所得税の節税効果が期待できます。マンションの減価償却費を経費計上して不動産所得を赤字にし、本業の給与所得と合算することで、所得税の節税が可能です。
また、マンション経営は相続税の節税にも効果的です。マンションに対する相続税は、実際に売買される「時価」よりも安い「評価額」で算定されます。
つまり、マンションの資産価値と同額の現金を相続する場合と比較して、課税額を抑えることが可能です。
マンション経営に潜むリスクとデメリット
多くのメリットがあるマンション経営ですが、投資である以上、リスクはつきものです。
しかし、デメリットとなるポイントを事前にしっかりと把握しておくことで、適切な対応策を立てられ、リスク回避につながります。
また、マンション経営を始める際に、1棟投資ではなくワンルーム区分投資から始めるのも、リスクを軽減する方法の1つです。
マンション経営のリスクとデメリットを詳しくご紹介します。デメリットをしっかりと把握することがマンション経営成功への第一歩です。
空室や家賃滞納リスク
マンション経営における最大のリスクは、空室と家賃滞納です。マンション経営の収入源である家賃収入が思うように得られないと、ローンを組んでいる場合は返済計画にも影響します。
しかし、マンションは物件価値が高いため入居者が集まりやすく、退去や家賃滞納のリスクはアパート経営と比べると高くありません。
また、ワンルーム区分投資の場合は、空室では家賃収入がゼロになってしまうので注意が必要です。
ただし、ローンの返済額は1部屋分のみと限定的なので、一時的であればあまり大きな負担にはなりません。
災害による破損リスク
アパート経営も含めて賃貸物件を経営していると、リスクとなるのが災害です。災害による被害を受けた際は、入居者の生活を守るために建物や部屋を修復する必要があります。
しかし、建物の耐久性が高いマンションであれば、大きな被害を受けるケースはあまり多くありません。
さらに、区分投資であれば被害も限定的なので、災害による破損リスクを軽減できます。
周辺環境の変化で入居率が下がるリスク
建物としての物件価値を維持していても、入居率が下がる場合があります。人を集めていた施設や企業の撤退を始めとする周辺環境の変化です。
マンション経営を始める前に、周辺環境の調査を入念におこなう必要があります。
「競合となる賃貸物件にはどんな層が入居しているのか」「人が多く集まる施設はあるか」など、今後入居率が下がりそうな要因がないかどうかを詳しく調べることが重要です。
ただし、個人で調査をするには限界があるので、まずは信頼できる不動産業者をみつけ、細かいアドバイスをもらいながら慎重に物件を選びましょう。
金利上昇リスク
ローンを組んで物件を取得する場合は、ローン金利が上昇すると利回りが悪くなってしまいます。
返済期間が長期間にわたるほど金利が上昇した際の影響が大きくなるため、物件取得時の自己資金比率を高めるか、なるべく早い返済計画を立てることが重要です。
ワンルーム区分投資であれば、1棟投資よりもローン金額を抑えられるので、金利上昇リスクを軽減できます。
また、借入金が少なければ、金利が上昇した際に無理のない繰り上げ返済も可能です。
マンション経営がアパート経営より有利なポイント
マンション経営はアパート経営に比べて多くの点で有利です。
「初期投資額が少なく始められる」と、手軽な不動産投資として紹介されることの多いアパート経営ですが、収益性が高いマンション経営のほうが投資目的に合う場合も少なくありません。
また、マンションの1棟買いには手が出せなくても、ワンルーム区分投資であれば、初期投資額を抑えてマンション経営を始められます。
マンション経営がアパート経営よりも有利といわれるポイントをご紹介します。マンション経営かアパート経営かで迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。
耐用年数が長い
耐用年数とは、建物が使用に耐えうる期間のことです。建物の寿命ではなく、税法上の資産価値がゼロになるまでの年数を指します。
マンションはアパートと比較して耐用年数が長いので、資産価値は長期間失われません。また、耐久性も高く、アパート経営よりも長期間家賃収入を得ることが可能です。
なお、耐用年数は建物の躯体構造ごとに法律で定められています。法定耐用年数は木造で22年、厚さ4mm以上の鉄骨造は34年、鉄筋コンクリート造の場合は47年です。
鉄筋コンクリートのマンションは耐久性にすぐれ、法律上でも木造アパートの2倍以上の耐用年数となります。
物件性能が高いので高稼働を見込める
マンションはアパートと比較して物件性能が高い建物です。鉄筋コンクリートのため、耐火性や耐震性、遮音性といった建物そのものの性能が高くなっています。
また、オートロックや防犯カメラなどのセキュリティ設備が充実しているのも特徴です。
物件性能が高いほど入居者にとって魅力のある物件となるので、長く住み続けてもらえるほか、空室時にも新たな入居者を確保しやすくなります。
マンション経営を始める際は、部屋の間取りだけではなく、物件性能も意識して投資先物件を選びましょう。
家賃水準が高く下落幅も小さい
マンションとアパートの家賃を同じ立地で比較すると、マンションのほうが家賃水準が高い傾向があります。
マンションは物件性能が高く、入居者にとってアパートよりも魅力的な物件が多いためです。また、マンションは耐用年数が高いので、アパートよりも家賃水準を長く維持できます。
家賃の設定は、一般的に新築時から徐々に下がっていきますが、アパートと比べてマンションは家賃が大きく下落しません。長期間安定した収益が見込めるので、計画的に運用できます。
初めてのマンション経営でも初心者が失敗しないためのコツ
マンション経営を初めてする方は、事前の準備が大切です。投資をする際はメリットばかりに目がいきがちなので、1度立ち止まって正しい知識や調査に基づいてしっかりとした投資計画を立てましょう。
マンション経営を始めるにあたって、初心者の方でも失敗しないためのコツをご紹介します。また、信頼のできる不動産業者を見つけることも、初めてのマンション経営で大切なポイントです。
事前に知識をつけておく
マンション経営を検討しているなら、まずは基本的な知識を身につけましょう。マンション経営は、投資であると同時にその名の通り「経営」です。
税制や経営の基礎や必要になる費用、収益をあげる仕組みなど基礎的な知識を事前に調べておくことが大切です。
知識が不十分な状態でマンション経営を始めてしまうと、物件選びで失敗するリスクが高まるほか、計画通りの収益が得られないおそれもあります。また、知識の習得と同時に、信頼のできる不動産業者をみつけることも重要です。
どれだけ調べても、プロの経験と知識にはかないません。不動産投資に失敗しないためにも、実績のある不動産業者を早めにみつけましょう。
立地条件を入念に調査する
マンション経営の成否を左右するのが物件の立地です。立地は得られる家賃の高低だけではなく、稼働率にも大きく影響します。
電車やバスなどの交通インフラや商業施設などの生活利便性、既存物件の居住者の家族構成や年齢層など、可能な限り入念に調査をしましょう。
また、将来性も立地を判断するうえで欠かせないポイントです。駅や病院、学校など景気の影響を受けにくく変化の少ない立地であれば、長期間収益性を確保できる可能性があります。
資金に余裕をもっておく
マンション経営をする際は、余裕のある資金計画を立てることが重要です。とくにローンを組む際は無理のない返済計画を立てましょう。
マンション経営では、物件取得費以外にも、定期的な設備のメンテナンスや退去時の費用負担など、一定の管理費がかかります。
また、万が一空室となってしまった場合は、次の入居者が決まるまで家賃収入が得られません。資金に余裕があれば、不測の事態が発生しても対応できます。
利回りを確認する
マンション経営に乗り出す際は、利回りを綿密に確認しておきましょう。投資としていくら必要で、ローン返済を除いた収益がいくら得られるかという点の確認が必要です。
また、空室が発生すると、短期的には利回り計算が変わってくることもあります。正確な利回り計算をするには、信頼できる不動産業者への相談が有効です。
過去の実績や経験を踏まえて、空室時も加味した長期的視点での利回りを計算してもらえます。
【まとめ】不動産投資の初心者にこそおすすめするマンション経営
マンションは、耐用年数が長く物件性能も高いため、資産価値を長く維持することができます。自然災害などの不測の事態でも影響を受けにくく、経営計画を立てやすいのも特徴です。
初期投資額が気になる方は、マンション経営をワンルームの区分投資から始める方法もあります。マンションはアパートよりも資産価値が安定しているので、1部屋だけの所有でも収益の確保が可能です。
デメリットも含めて基本的な知識を身につけたら、ぜひ1度信頼できる不動産業者に相談してみてくださいね。