不動産投資を始めるタイミングはいつが良い? 早めに始めるのが有利?

不動産投資を始めるタイミングはいつが良い? 早めに始めるのが有利?|株式会社イー・トラスト

不動産投資とは購入した土地・建物を長期間運用し、資産形成へつなげる投資です。「インフレに強い」「生命保険の代わりになる」などのメリットがあることから、不動産投資に注目する方が増えています。とはいえ、現実に始めるタイミングがつかめず、戸惑っている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、不動産投資を始めるのに適したタイミングをご紹介します。早めに始めることで得られるメリットの他、必要となる対策についてもまとめました。適切なタイミングを理解し、不動産投資を有利に進めましょう。

不動産投資に適した購入タイミング

不動産投資に適した購入タイミング

一般的に、不動産投資は相応の資金が必要になるので、タイミングは慎重に見極めなければなりません。物件価格の上がり下がりをはじめ、注目するポイントはいくつかあります。注意点を事前に理解しておけば、ちょうど良いタイミングをつかめるでしょう。ここでは、投資用物件の買い時を4つに分けてご紹介します。

物件価格が下がっているとき

不動産投資には「利回り」という指標があります。利回りとは、投資・運用にかかった資金に対して得られる年間の家賃収入のことです。したがって、得られる家賃収入の額が同じなら、不動産の購入価格が安いほうが利回りは高いことになります。

不動産の価格は一定ではありません。人口の流動によって上下しますし、経済成長とも大きく関わっています。こうした流れを注視し、価格が下がり気味の時期に購入するのが適切です。

魅力的な物件に出会えたとき

「不動産投資の成功は物件選びで決まる」と言っても過言ではありません。アクセスの良さや周辺環境、設備、部屋面積、日当たりといった点を細かくチェックします。長期的に需要がある地域かを調べることも大切です。

日常的にリサーチする癖を付けるのが理想ですが、だからと言って「出会い」に恵まれるとは限りません。ある日、何気に開いたサイトに理想の物件が載っていることもあるでしょう。それを「出会い」だと解釈すれば、適切なタイミングだといえます。

有利な条件で融資を受けられるとき

物件を購入する際は不動産融資ローンを利用するのが一般的ですが、ローンの金利は経済情勢や国の金融政策によって変動します。融資期間が長く、低金利で受けられるなら、不動産投資物件の購入に適したタイミングといえるでしょう。

ただし、融資にあたっては勤め先や勤続年数、年齢、負債の有無などを審査されます。場合によっては満足のいく融資を受けられないことも知っておきましょう。

資金が潤沢にあるとき

手持ちの資金が十分にたまったときも、ひとつのタイミングだといえます。頭金に回せる資金が多いと、有利な条件で融資を受けられる可能性が高まるからです。反対に、頭金の用意が難しい方は「返済が滞るリスクあり」と見なされ、審査が厳しくなる傾向があります。

また、手持ち資金に余裕があれば、空室リスクやトラブル時への対応がしやすいでしょう。多少の修繕が必要になったときや、一時的に家賃収入が減ったときでも手持ちの資金で対処できます。

年齢で見る不動産投資を始めるタイミング

投資デビューに正解といえるタイミングはありませんが、不動産投資を始めるなら20代~30代がよいでしょう。不動産投資は融資額が大きくなる傾向があり、返済期間も長くなります。多くの金融機関は融資の返済期限に応じて年齢上限を定めていることから、借り入れは早いうちにしておくのがセオリーです。

20代や30代では頭金をそろえるのが難しい方もいるでしょうが、不動産投資を検討しているなら今のうちから貯蓄しておきましょう。

不動産投資市場の動向と今後の課題

不動産投資市場の動向と今後の課題

不動産投資は安定した収入を期待できますが、誰でも成功するとは限りません。不動産業界の現状を知り、それに付随する課題を把握しておくことが大切です。何らかの問題が生じても、適切な対策を施せるようになりましょう。ここでは、不動産投資市場の動向と将来に起きる3つの問題をまとめました。

マンション数は増加傾向にある

総務省統計局の調査によると、2021年3月1日時点での日本の総人口は1億2,548万人です。前年同月と比較すると48万人ほど減少しました。2020年10月1日時点での年代別の人口では、65歳以上が3,619万1,000人なのに対し、15歳未満の人口は1,502万5,000人です。日本の少子高齢化は続いており、今後さらに深刻になると予想されています。

一方、2020年マンションのストック総数は、国土交通省の調査によれば約665万5,000戸です。2010年では545万1,000戸だったので、10年で100万戸ほど増えていることが分かります。

つまり、日本人の人口は減少傾向にあるのに対して、マンション数は増加傾向にあるということです。不動産投資をするなら、よりシビアな物件・エリアの目利きが必要になるでしょう。

不動産投資市場には3つの問題がある

近い将来、不動産投資市場は3つの転機を迎えます。「2022年問題」「2025年問題」「2035年問題」です。

2022年問題とは「生産緑地法」で指定された「農地」が解除される年で、以降は固定資産税や相続税の優遇を受けられないことから、土地を売却する人が増えると予想されています。農地が「宅地」に生まれ変わると、不動産の供給過多で物件価格が下落するかもしれません。

また、2025年問題は、団塊の世代が一斉に高齢者になる年です。医療費や介護費といった社会保障費の負担が増すと家計が苦しくなり、不動産投資をしている余裕がなくなるかもしれません。さらに、2035年問題は団塊の世代の子ども世代が65歳以上になる年です。少子高齢化がさらに深刻化していると、若い世代の負担はさらに増すでしょう。

ただ、これらは何年も前から予測されている問題です。最後の2035年まではまだまだ時間があるため、今から対策を練れば十分、勝機はあります。

今は不動産投資を始めるタイミングなのか

近い将来、起こり得る問題を加味した場合、なるべく早いうちに不動産投資を始めるのがよいでしょう。ただし、今が良いタイミングかどうかは人それぞれです。「周囲が不動産投資を始めたから」と、自分も始めるのは危険といえます。

物件の価格は下落傾向にあるのか、最低限の頭金はたまっているのか、有利な条件で融資を受けられる状態にあるのかなど、総合的な視点で投資のタイミングを判断しましょう。

不動産投資を始めるのにためらう理由

不動産投資を始めるのにためらう理由

不動産投資には興味があるものの、始めるのにためらっている方もいるでしょう。「入居者が来なかったら」「ローンを返せなくなったら」「家族に反対されたら」などの不安がよぎっても無理はありません。チャレンジしたい気持ちを良い方向に整理する意味で、ここでは不動産投資をためらってしまう一般的な理由をまとめました。

不動産投資のリスクに不安があるため

不動産投資での最大のリスクは空室です。入居者がいないと家賃収入を得られません。短期間の空室なら手持ちの資金で穴埋め可能かもしれませんが、長期にわたると期待していた利回りの達成は難しいでしょう。

また、金利も気になるところです。国の経済政策や市場の動向によっては、金利が上昇する可能性もあります。金利が上がると支出が増えるため、収支計画が狂うかもしれません。返済方法・返済計画はしっかりと立てて対策しましょう。

資金面や与信力が不足しているため

不動産投資を始めるには、ある程度の資金が必要です。金融機関から融資を受ければ資金調達は可能ですが、頭金が全くないのでは審査に通らない恐れもあります。資金をためている途中の方や、与信力が不足している方は、一歩を踏み出すきっかけを求めているかもしれません。

確かに資金・与信力ともに必要ですが、それはどのような物件を所有したいかによります。ベストな基準はないため、自分のケースを客観視した上で、ベストに近付く努力を継続することが大切です。

身近な人から反対されているため

一般的に、不動産投資は一部の資産家がするものというイメージがあり、「家族に相談したら大反対された」というケースを耳にします。日本では貯金を重視する考え方が根強く、投資に免疫のない方が多いせいもあるでしょう。

身近な人から反対されると戸惑ってしまうものですが、チャレンジしたい気持ちや、地に足の着いた運用計画があるなら、理解を得られるよう説得することをおすすめします。その際は、専門用語を分かりやすく言い換えるなどの工夫も必要です。

不動産投資を早めに始めるメリット

不動産投資を早めに始めるメリット

不動産投資の主な目的は、将来のための資産を増やすことです。より多くの資産を残したい方は、早めに投資を始めるのがよいでしょう。そこでこの項目では、不動産投資を早めに始めるメリットをまとめました。後悔することがないよう、時間という資産を有効に使いましょう。

早いうちから資産形成ができる

将来の不安を解消するための資産形成は、準備期間が長いほど有利になります。その意味では現金の積立も有効ですが、低金利状態が続く日本では、満足のいく額まで増やすのは難しいでしょう。

しかし、不動産投資なら勝機があります。継続的な家賃収入を期待できる上、ローンを完済した後は物件が資産となるからです。物件は売却するのもよいでしょうし、そのまま賃貸経営を続けて家賃収入を得るのもよいでしょう。ローンは払い終えているので、ほぼ手取りにできます。

有利な融資条件で始められる

低金利は預ける側のメリットは少ないですが、借りる側には大きなメリットがあります。毎月の利子が少ないため、有利な条件で資金調達が可能です。市場の動向や国の政策によって金利変動する可能性を考えると、今のうちに始めるのが得策ともいえます。

また、年齢が若ければ若いほど、返済期間を長く取れるのも利点です。短期間で返済するより、長期間で返済したほうが毎月の返済額を少なく設定できます。余裕ができたタイミングで繰り上げ返済を利用すれば、総返済額を大幅に減らすことも不可能ではありません。

返済や預金の実績を作れる

早めに始めた不動産投資で安定した経営ができれば、金融機関からの信頼を得られます。与信力が上がれば、不動産投資の拡大も夢ではありません。次の物件を購入するための融資を受け、身に付けたノウハウを組み合わせてより大きな資産形成を目指せます。

不動産投資に年齢制限はありませんが、スタートが遅いとローンの審査が厳しくなりがちです。できるだけ良い条件で資産形成をしたい方は、早めの段階で実績を作っておくことをおすすめします。

不動産投資を早く始めるのに必要となる対策

不動産投資を早く始めるのに必要となる対策

不動産投資はスタートが早いほど有利になりやすいですが、早ければ良いというほど単純なものではありません。着実な資産形成のためにも、しっかりと対策を整えてから臨むことが大切です。ここでは、不動産投資を早く始めるのに必要となる対策を3つご紹介します。

自己資金の確保と属性の向上に努める

不動産投資を始めるためには、ある程度の自己資金が求められます。自己資金が足りないと、金融機関が物件価格のほぼ全額を融資しなければならないためです。

また、融資を受ける際には「属性」もチェックされます。属性とは、金融機関から見て返済能力が高い人物かどうかを見極める要素のことです。職業や勤め先、雇用契約や年収などは属性との関わりが強いとされています。特に安定期な収入がある方は評価されやすいので、属性の向上に努めることも大切です。

不動産投資のノウハウを勉強する

不動産投資は手堅い投資方法といえますが、リスクがないわけではありません。目的通りの利回りを達成するためには、不動産投資の知識を深めておく必要があります。運用方法、オーナーとしての心構え、余裕のある返済計画などはきちんと勉強しておきましょう。

専門的過ぎてつまずいた場合は、不動産投資会社に相談するのもひとつの手です。ただし、最終的な決定を下すのは自身なので、日頃の情報収集は欠かせません。

不動産投資の目的を明確にする

不動産投資は目的によって進め方が異なります。例えば、「家賃収入を家計の足しにする」のと「損益通算で節税効果を狙う」のとでは、経営方針を変えなければいけません。また、目的が違えば魅力的な物件の定義も変わります。

何のために不動産投資を始めるのか、目的ははっきりさせましょう。目的が曖昧だと優勢順位が分からなくなり、物件選びに失敗してしまうかもしれません。

まとめ

まとめ

不動産投資を始めるのに適したタイミングは人によって異なります。「物件価格が下がっているとき」「魅力的な物件に出会えたとき」など、さまざまです。ただ、早いうちから始めたほうが有利というのは共通しています。融資を受けるにあたり、20代や30代なら返済期間を長く設定できるからです。

早めのスタートを意識するのと同時に、自己資金の確保や明確な目的を持つことも大切です。何らかのトラブルが発生しても対処できるよう、賃貸経営の知識やオーナーとして心構えなども勉強しておきましょう。
 
 

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