若者が不動産投資を始めるメリットは? 注意点も紹介します

若者が不動産投資を始めるメリットは? 注意点も紹介します|株式会社イー・トラスト

不動産投資という言葉を聞くと、なんとなく「会社員として収入や貯蓄に余裕が出てきた30代後半や40代以降の世代が手がけるもの」というイメージがあるのではないでしょうか。

実際には20代や30代前半のタイミングで不動産投資をスタートする人は数多くいます。

また、不動産投資を始めたいと考えてセミナーに足を運ぶ若い20代や30代の姿も多いことから、いかにこの分野が注目を集めているかがわかるのではないでしょうか。

さらに、20代から30代前半という若いタイミングで不動産投資を始めるからこそのメリットもあります。

今回は、若者が不動産投資を始めるからこそのメリット、および気をつけるべきポイントについてお話しします。

若者が不動産投資を始める5つのメリット

若者が不動産投資を始める5つのメリット

20代や30代というと、まだまだ大規模な投資を行うには早いように感じられるかもしれませんが、客観的に見れば不動産投資をスタートするのに適したタイミングでもあります。

ここでは、若いうちに不動産投資を始めることによるメリットを8つご紹介します。

預金のインフレリスクを避けられる

インフレリスクというのはあまり聞きなれない言葉ではないでしょうか。現金預金というとずっと価値が変わらないイメージがあるかもしれませんが、実際には現金預金の価値、より難しい言葉で表せば「1円あたりの購買力」というものは変化しています。

インフレとは物価が上がる現象を指します。たとえばこれまで100円で買えていた飲み物が、インフレが起こることで120円でしか買えなくなるとすると、同じものを買うのにより多くのお金が必要になるのがお分かりいただけるでしょうか。見方を変えれば、「同じ1円あたりで買えるものが少なくなってしまった」ということを意味します。

インフレというと景気が悪い状況で起こるものといった印象かもしれませんが、数十年スパンで見ると、緩やかなインフレが進んでいく傾向にあります。これが「預金をそのままにしておくと価値が目減りする」と言われる所以です。

このようなインフレリスクに対してあらかじめ現預金を不動産に替えておけば、仮にインフレが進んで現預金の価値が目減りしたとしても、実物資産である不動産の価値は減りません。これが、インフレリスクとしての不動産投資のメリットになります。

仕事の合間でも運用できる

不動産投資はオーナー自身が四六時中運営に時間を費やす必要がないのが特徴です。いちど資金を投じれば、確定申告など節目の手続きを除いて、オーナー自身がやる必要がある事柄は少ないです。特に不動産管理会社へ管理を委託すればより一層、不動産投資は自動化します。

実際に、不動産投資を行うオーナーは専業ばかりではなく、サラリーマンと兼業で行う「サラリーマン大家」が非常に多いのが特徴です。この事実は、不動産投資がいかに他の仕事と両立しやすいかを示しています。たとえ忙しい職業についていたとしても、合間に不動産投資を行うことは決して難しくないでしょう。

若いうちから賃貸経営の経験を積める

賃貸経営の経験は可能な限り若いうちから積んでおくのが望ましいです。「不動産投資を行う前に、できるだけ本を読んだりセミナーに参加したりして勉強しておかないと」と考える人は多いですが、やはり実際の投資経験から得られる学びにはかえられません。

実際に不動産投資をスタートすると、管理を任せる管理会社との人脈ができたり、所有物件の総会で出会う他のオーナーと面識ができたりします。このように、実際に不動産投資を行っている投資家同士の交流から得られる生の情報は、本やセミナーよりも格段に貴重です。

若いうちから賃貸経営の経験を積むことは、他の投資家仲間との出会いも含めて、不動産オーナーとしてのキャリアを歩むうえで多くの恩恵をもたらしてくれるのです。

リターンを受けられる期間が長くなる

一つの投資先から数十年単位の継続的なリターンが得られるのも不動産投資の特色です。少しでも早いタイミングから投資をスタートすることによって、より長い年月にわたって利益を得られるのです。

一般的に、不動産投資を行う際には銀行から融資を受けて投資用物件を購入し、その物件からあがる家賃収入を返済原資にして20年〜25年をかけてローンを返していきます。そしてローンが完済したタイミングからは家賃収入のほとんどがリターンとして手元に入るイメージです。

このような観点からみても、リターンを得られる期間を長くするためには可能な限り早いタイミングで投資を始めるべきだということがわかるでしょう。

追加の融資を受けやすくできる

銀行が融資の際に評価するのは、実際に不動産運営で利益をあげている投資家です。このように一つの物件で運営を軌道に載せることで銀行から次の融資が受けやすくなり、その次の投資、さらにその次の投資と、規模を拡大させていくことが可能になるのです。

以上の理由から、若いうちから賃貸経営の経験を積むことは不動産オーナーとしてのキャリアを歩むうえで格段に有利にはたらきます。

若者が不動産投資を始める際の注意点

若者が不動産投資を始める際の注意点

不動産投資を若いうちにスタートするメリットが多い反面、若者だからこそ注意すべきポイントもいくつかあります。

投資を計画するにあたっては、注意すべき点にしっかりと目を向けた先でこそメリットが活きてくると考えるべきでしょう。

以下、若い方に気をつけてもらいたいポイントを説明します。

不動産投資の知識やスキルが不足している

不動産投資に限らず、20代で投資関連の知識やスキルを備えている人は少数派でしょう。積み重ねてきた経験に関しては、やはり社会人として過ごした時間が長い40代以降の投資家のほうがまさっています。

知識不足による失敗を回避するためにも、常に投資関連の勉強を怠らず、姿勢が求められます。書籍を通じた勉強やセミナーへの参加を積極的にこなしていきましょう。

ネットの情報に頼りきらない

若い世代に見られる特徴として、不動産投資に関する情報収集をインターネットに依存しがちな傾向があります。

ネット上では不動産投資の成功者が手法やテクニック、自分自身のサクセスストーリーについて語っていますが、必ずしもその人が成功した方法が、すべての投資家に当てはまるわけではありません。

不動産投資家たちが置かれている状況は千差万別なので、自分自身にあった方法を知るためにも、投資会社などのプロに会って意見を聞くことが大切です。

年収が低くて不動産投資ローンを組みにくい

不動産投資ローンを受けるための審査においては、勤めている会社で受け取っている給与収入が重要な要素となってきます。やはり若いうちは40代・50代と比べれば収入が低めということもあり、大きな金額の融資を受けようとするには不利となる可能性があります。

年収が低めであっても、すでに不動産投資で利益を出している人は追加融資の審査に通りやすい傾向があるようです。まずは少額の融資で購入できる物件から投資を始めて、コツコツと実績を増していくのも一つの手段です。

借入の比率が高くなる

金融機関へトータルで支払う利息を低めに抑えるために、可能な限りの自己資金を用意したうえで、足りない分を融資で補うのが不動産投資におけるコツのひとつです。

若いうちは貯金額が少なめということもあり、自己資金を多く用意するというのはなかなかできない場合も多くあります。したがって借入の比率が高くなり、結果として金融機関への支払いが膨らみがちです。

フルローンは慎重に検討する

フルローンは物件購入にあてる資金を全額ローンでまかなうことを意味します。たとえ頭金を用意できなくても不動産投資にチャレンジできるというメリットの一方で、借入れする額が多くなるがゆえにトータルの返済額も増えてしまい、キャッシュフローが悪化しやすい点に注意が必要です。

フルローンで不動産投資を始めるべきか、それとも頭金を用意するためにもう少し時期を遅らせるか、慎重に検討しましょう。

若者が不動産投資を始めるための準備

若者が不動産投資を始めるための準備

不動産投資には、若い世代だからこそ有利に働く面もある一方で、やはり若いことがハンディキャップとなる場面もあります。このハンディキャップを埋めて有利な要素を増やしていくために、準備を整えて万全の態勢でチャレンジできるようにしていきましょう。

不動産投資に関する本を読む

不動産投資に関する本を読むことは、投資のための準備の中で手っ取り早く取り組める手段のひとつです。

本に載っている内容は、出版のために編集を経ている分、インターネット上の情報より質が高めの情報が豊富にあります。

不動産投資の専門家が書いた本に加えて、他の資産運用方法や、「老後の暮らし方」といったようにより大きな視点にたった本にも目を通して視野を拡げるのもよいでしょう。

不動産投資のセミナーを受ける

不動産投資のセミナーはインターネットや本で得られる情報よりももう一段深い情報を得られるチャンスです。また、本やWEB情報は何年も前に書かれた情報も多くある一方で、セミナーは最新の状況を反映したリアルタイムな情報が得られる場でもあります。

さらに、セミナーは講師や他の参加者との接点を持つ機会です。セミナーに参加できる機会があればぜひ積極的に足を運んでみましょう。

不動産投資の経験者に話を聞く

実際に不動産投資を手がけている人が身の回りにいるのであれば、ぜひ話を聞いてみましょう。セミナーと違って時間の制限なく話を聞けるというのはとてもありがたい機会です。

不動産投資を手がけている人が持つ、実践を積んだからこそ得られる生の体験談はこの上なく貴重です。積極的に聞きたいことを質問して、実際の投資へのイメージを深めましょう。

不動産会社に話を聞く

不動産会社は不動産投資のプロとして、常に最新の情報を提供してくれます。また不動産会社はさまざまなお客を相手にしてきた経験があるので、これから投資を考えている人に対して、その人の状況に合わせたアドバイスや提案をするのが得意です。

不動産に対する知識が少ない人にもわかりやすいように、見やすく整理された資料を用意して説明してくれる不動産会社が数多くあります。問い合わせは無料の会社が多いので、一社だけでなくさまざまな会社から話を聞いてみるといいでしょう。

若者が不動産投資で成功するためのコツ

若者が不動産投資で成功するためのコツ

本やセミナー、不動産会社の説明などを通して基礎知識を身につけたあとは、実際に不動産投資への一歩を踏み出しましょう。若い世代が不動産投資にチャレンジするにあたって、成功の確率を高めるためのコツについてお話ししていきます。

無理のない範囲で不動産投資を始める

初めて不動産投資を始める際には、成果を求めるあまりリスクをとりすぎないよう、無理のない範囲でスタートすべきでしょう。少しの期間空室が出てしまっただけで赤字となってしまうような計画は、安全な投資とは言えません。

したがって、ローンを借りる額についても最初はあまり大きな額にせず、無理なく返済できる範囲の額から始めていくのが大切です。経験が浅いうちは「少し失敗してしまう」ということを前提に投資するぐらいの心づもりで臨むのがちょうどよいでしょう。

安易に契約をしない

不動産会社などへ話を聞きに行くのはよいことですが、その場ですぐに契約を結ぶのはおすすめしません。不動産投資に関しては魅力的な話に接する機会がたくさんありますが、リスクの部分にも目を向ける冷静さがほしいところです。

とはいえ、その場でリスクの面まですべて理解するのは難しいかもしれません。そこで、どんなに魅力的な話の内容であってもその場では承諾せず、一度持ち帰って検討することを方針にしましょう。

信頼できる不動産会社に相談する

誰のアドバイスや支援も受けず、一人で不動産経営の全てをこなすのは知識面でも精神面でもきわめて困難です。やはり頼れるパートナーの存在は欠かせません。また、パートナーは信頼できる相手であるべきです。

不動産経営におけるパートナーとなると、身近なのは不動産会社でしょう。不動産会社の中にも長期的な関係を重視して親身な提案をしてくれる会社もあれば、誠実さに欠けた勧誘をかけてくる会社もあります。魅力的な話を持ちかけてくれるだけでなく、時に耳が痛い助言をしてくれるようなパートナーを選ぶのが理想です。

長期的なスパンで資産形成をしていく

一気に利益を得ようと行き急いでしまうのは、失敗につながりやすいパターンのひとつです。本来、不動産投資は短期間で大きな利益を稼ぐためのものではありません。長い期間をかけて、少しずつ資産を増やしていくための手段です。

通常、物件購入用のローンは数十年単位で返していくことになります。家賃収入がほぼ全額収益として手元に入ってくるのはそのあとです。息長く焦らずに続けていく心構えをもちましょう。

若者向けの物件選びのポイントは?

若者向けの物件選びのポイントは?

若い世代が不動産投資を軌道に載せるためには、シニア世代の戦略をすべて真似るのではなく、若い世代の事情に合わせた方針を採っていくべきでしょう。ここでは若者向けの物件選びのポイントについて解説します。

割安な物件から投資を始める

若いうちは資金力が潤沢でないため、購入金額の高い物件にはなかなか手が届きません。そこで注目したいのが、割安ながら収益性の高い物件への投資です。

築年数の観点からみると、新築よりも中古のワンルームマンションの方が安めの相場で購入できます。

中古のワンルームマンションは新築物件と比較して利回り、つまり購入金額に対する家賃収入の高さが優れている物件も多いので、不動産投資の初心者にとっても適した投資対象と言えるでしょう。

自分の持っている知識で勝負できる物件を選ぶ

一般的には一等地に立っている物件のほうが収益性や集客面で有利です。しかしながら、こうした物件は立地に恵まれている分高額なことも多く、資金力が強くない若い世代にとっては手が届きにくい存在でもあります。

そこで、たとえ一等地ではなくても「自分自身が知っている穴場の立地」にある物件を選ぶことで、隠れた優良物件を見つけられる可能性があります。

たとえば、今まで自分が住んでいた地方都市の中で人気ある立地などは有力な手段です。

その都市の人の間では人気があっても全国的にはそれほど知名度が高くないエリアを選べば、その都市に住んだことのない全国の投資家が目をつけていない優良物件を見つけられるかもしれません。

入居需要が見込める物件を選ぶ

不動産投資においてもっとも恐れるべき事態のひとつとして「空室のリスク」があげられます。突発的に退居者が出てしまうこともあるため、最初から完全に防ぎきるのは難しい要素です。

できれば購入前の段階から入居需要が高い物件を見定めて、退居者が出てもすぐ埋まるような物件を選ぶのがベストでしょう。

入居需要に影響する要素としては、間取り・日当たり・周辺環境などの要素が影響します。

管理が行き届いている物件を選ぶ

管理が行き届いていない物件は、利回りをはじめとした数字上の条件がよかったとしても、避けたほうが無難でしょう。

不動産購入についての心得をあらわした格言として「マンションは管理を買え」という言葉があるほどです。

注意すべきポイントとしては、

  • 外壁や内装の汚れや色剥げ、ヒビ割れなどの見た目的な欠陥が放置されていないか。
  • ゴミが散らかっていたり、掃除が行き届いていない状態になっていないか。
  • その他、管理上の不備が見当たらないか。

といった点に着目しましょう。

実質利回りが高い物件を選ぶ

物件の収益力を図るうえでもっとも重要な指標のひとつが「利回り」です。不動産会社などが収益物件について説明するときにも、利回りという言葉は頻出します。

利回りという概念にもいろいろな考え方があり、着目するポイントの違いによって「表面利回り」や「実質利回り」などに分かれます。「表面利回り」と「実質利回り」とでば、それぞれ計算方法が異なります。

不動産会社が説明の際によく使うのが表面利回りです。表面利回りは、1年間の家賃収入を物件の購入金額で割って計算します。計算式に表すと以下のようになります。

表面利回り=1年間の家賃収入÷物件の購入金額

表面利回りの計算では、管理費や税金といった経費を計算に入れていません。したがって、経費を考慮に含めたより実態的な収益力を図るための考え方が実質利回りです。

実質利回りの求め方としては、1年間の家賃収入から経費を差し引いた額を物件の購入金額で割るという計算方法を使います。

実質利回り=(1年間の家賃収入-経費)÷物件の購入金額

実質利回りは物件の収益力をより正確に把握する指標です。購入を検討する物件があったら、可能な限り実質利回りが分かるようにしましょう。

まとめ

まとめ

20代〜30代の若い世代にとって、不動産投資を手がけるにあたって注意すべき点はいくつもありますが、適切な注意と入念な準備を行えば、若いうちから不動産投資をスタートするメリットはいくつもあります。

積極的に本やセミナーを通して勉強するなどの準備を重ねたうえで、物件を選ぶ際のポイント(物件の管理状況に着目することや実質利回りに着目すること)を踏まえた投資を行いましょう。

不動産投資を成功させるうえでもっとも安全なのは信頼できる不動産会社を味方につけることなので、パートナー選びにもしっかりとエネルギーを注ぐことが大切です。

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