ワンルームマンション投資に興味のある人は、「どんなメリットがあるのか」「注意すべき点はどこなのか」「ワンルームマンション投資を成功させるためのコツが知りたい」と考えているのではないでしょうか。
ワンルームマンション投資は年齢を問わず低予算からでもスタートできる不動産投資です。一方で、不動産という現物を所有することによって生じるリスクもあります。そこでこの記事では、安心してワンルーム投資ができるようになるため、ワンルーム投資のメリットやリスク、成功するための秘訣についてご紹介します。
ワンルームマンション投資をするメリット
数ある投資用物件の中でも、ワンルームマンションは不動産投資初心者や若い方にもおすすめしたい物件です。予算や税制面でもお得なほか、上手に運用することで心強い収入源となります。単身者が多いエリアであれば、継続的な賃貸需要が期待できるでしょう。ここでは、ワンルームマンション投資のメリットをご紹介します。
資金が少なくても始められる
ワンルームマンションは投資金額が比較的安く済むため、資金があまりない人でも始めやすいという特徴があります。アパートを土地・建物付きで購入したりマンションを一棟買いしたりする場合には高額な費用がかかりますし、万が一うまくいかなくなった際のリスクも大きくなりがちです。
ワンルームマンションなら、数百万円の頭金を支払い、ローンを組んで返済していくことも可能になります。もちろん資金の準備はある程度必要ですが、少なくても手軽にスタートできます。
節税効果がある
ワンルームマンション投資は節税効果があります。投資用物件の購入費用を経費として計上することはできませんが、築年数を経るごとに価値が下がっていくという性質上、減価償却費として計上できます。実際には投資用物件を購入する支出は最初だけですが、経費として計上できるためお得です。
ワンルームマンションを購入して自分の子どもに相続する場合、固定資産税評価額は物件購入費用よりも低く評価されるため、相続対策にもなります。
老後の備えにできる
不動産投資では、物件を購入する際に組んだ不動産投資ローンを完済した後は、家賃収入がそのまま自分の収入となります。つまり、会社をリタイアしてからも年金以外の収入源を確保できます。
また、不動産投資ローンを組むときには団体信用生命保険に加入することが一般的です。団体信用生命保険に加入すれば、契約者が死亡または重大な障害を負いローンの返済が難しくなった際に代わりにローンを返済してくれます。残された家族へ無借金の物件を残すことができ、生命保険の代わりにもなるというメリットもあります。
ワンルームマンション投資で考えるべきリスク
ワンルームマンション投資は初心者でも取り組みやすい反面、不動産投資ならではのリスクがあります。
入居者が現れず家賃が入らない、災害で建物が壊れる、家賃相場が下がる、街の急速な変化で建物の価値が下がる、金利が上昇するといったリスクを想定し、事前に対策を打つことが必要です。ここでは、ワンルームマンション投資で考えるべきリスクをご紹介します。
空室リスク
投資用物件として購入したワンルームマンションに入居者が現れない場合、家賃は入ってきません。入居者が退去後、次の入居者が決まらない場合も同様です。不動産投資の主な収益は家賃収入のため、不動産投資ローン返済中に入居者がいなければ赤字になってしまいます。
単身者が少ないエリアにある、駅から離れている、家賃が相場よりも高く設定されている、築年数が経っていて部屋が老朽化しているといった物件は、空室リスクが高くなります。
賃貸需要の高い物件を購入することはもちろん、入居者が見つかりやすいよう信頼できる不動産業者を見つけておくことが大切です。どんなによい物件でも、募集に力を入れなければ借り手がつかないこともあります。
災害リスク
地震や豪雨、台風や火災が起きた場合、所有するワンルームマンションの建物がなくなったり、建物や設備が壊れてしまったりすることも考えられます。災害は事前に予測できないため、どんなによい立地で丈夫な建物だったとしても、被害を受けないという保証はどこにもありません。
災害により建物が被害を受けると、修繕費用がかかるだけでなく建物の価値が下がってしまいます。不動産を資産として所有している以上、災害リスクは避けて通れません。
災害リスクを最小限にとどめるためには、ハザードマップを確認する、新耐震基準を満たしたマンションを選ぶ、修繕積立金をきちんと準備しておく、火災保険や地震保険に加入するといった対策がおすすめです。
家賃下落リスク
投資用物件の家賃は、周辺相場を参考にして決めるのが一般的です。何らかの事情で周辺相場が下がったときには、家賃を下げなければならない場合があります。
また、なかなか入居者が決まらないときも当初設定した家賃を下げる必要があるでしょう。家賃を下げることで入居者が決まるかもしれませんが、安くした分だけ想定していた収入よりも少なくなってしまいます。
対策としては、家賃相場が下がりにくい都心や駅近、新築物件を選ぶという選択肢があります。賃貸需要が高ければ、家賃を下げなくても入居希望者がいなくなるリスクは減るでしょう。室内や設備のメンテナンスを定期的に実施し、部屋の水準を一定にキープすることも大切です。
資産価格下落リスク
残念ながら、購入したワンルームマンションの資産価値が下がってしまうことがあります。そうなると入居希望者が現れにくくなるだけでなく、売却する際にも希望の値段で買い手がつかず安い価格で手放すことになるかもしれません。ワンルームマンションの資産価値が下がる理由は、建物の老朽化や街の人気の低下、過疎化が考えられます。
対策としては、建物自体が古くなっても資産価値があまり下がらないエリアやブランドを選ぶ、比較的築年数の浅いマンションを選ぶ、資産価値が下がることをふまえたシミュレーションをしておくといった方法があります。「マンションの価値は下がるもの」とあらかじめ想定しておけば、いざというときに焦らなくて済むでしょう。
金利上昇リスク
不動産投資でローンを組むときには、変動金利か固定金利のいずれかを選びます。変動金利は市場金利が上がればその分支払う額が上がり、支出が増える可能性があります。現在は低金利のため、今後金利が上昇することも十分にあり得ます。リスクを減らすには、変動金利か固定金利を決める際、長期的な視点でしっかりと検討することです。
また、金利が上昇した場合にはローンの返済額が増えるため、他の支出と合わせると支払いが苦しくなるかもしれません。メンテナンス費用や修繕費用で予想していたよりも費用が必要になることもあります。良心的な金額で原状回復を引き受けてくれる信頼できる事業者と知り合い、関係性を作っておくことも大切です。
ワンルームマンションの失敗事例
ワンルームマンション投資を行う際は、慎重に物件を選ぶことが重要です。物件選びを間違えてしまうと、購入してから思わぬ支出が増えたり収益を得るのが難しくなったり売却しようとしても思うように買い手がつかなくなったりするかもしれません。ここでは、ワンルームマンション投資の失敗事例をご紹介します。
節税のみが目的で購入する
Cさんは所得税の節税を目的に、あまり深く考えず3,000万円のワンルームマンションを購入しました。しかし単身者が少ないエリアだったため入居者が現れず、家賃を下げざるを得なくなりました。その後も入居者が決まっても短期間で退去してしまい、安定した収益を出すことが難しくなってしまいました。
Cさんのように節税のみを目的にワンルームマンションを購入すると、収益を生み出すことができない物件を選んでしまう危険性があります。節税ばかりを考えるのではなく、あくまでも不動産投資に適しているかどうかという視点で選ぶようにしましょう。
ワンルームマンションで成功するための秘訣
ワンルームマンション投資は初めて不動産投資を行う人でも取り組みやすい反面、投資である以上、失敗するリスクはあります。とはいえ、事前に対策すれば成功へ近づくことが可能です。ここでは、物件選びやローンの組み方、購入時のシミュレーションやパートナー選びといったワンルームマンション投資で成功するためのポイントをご紹介します。
立地条件がよい物件を安く購入する
立地条件がよい物件は長期的に入居希望者が現れる可能性が高く、空室リスクが低くなります。交通アクセスがよい、駅から徒歩5分以内、周辺にお店が多く生活しやすいといったエリアにある物件を選ぶことをおすすめします。
また、新築よりも割安な中古物件を購入するのもおすすめです。需要が高いエリアであれば、中古物件でも人気や価値は下がりにくいでしょう。時間をかけて検討したり不動産投資会社に相談したりして、条件のよい物件を探しましょう。
好条件のローンを組む
ローンを組む際には細かい内容まできちんと確認したうえで、条件のよいローンを選ぶことを心掛けましょう。低金利であることはもちろん、長期間で借入ができるローンを組むのがポイントです。そうすれば、空室が続いたり支出が増えたりしても無理なく返済できます。
繰り上げ返済も返済リスクを抑えるのに有効な方法です。収益に余裕があるときに早めに返済しておくことで、金利が上昇する前にローン残高を減らせます。ワンルームマンションの価格は一棟アパートやマンションよりも安いため、繰り上げ返済も比較的しやすいでしょう。
出口戦略を考えておく
ワンルームマンション投資を行う際には購入後の運用をシミュレーションするだけでなく、将来売却するときのことまで考えておくことが大切です。
入居者がいて家賃収入を得られていても、何らかの理由で売却する可能性はあります。そのときに建物の価値が下がっていると、売却が難しくなったり想定していたよりもかなり安く手放したりすることにもなりかねません。ワンルームマンションの購入時には、出口戦略までしっかりと考えておきましょう。
信頼できるパートナーを選ぶ
投資用のワンルームマンションを購入する際には、長期的に収益を生み出せる物件か、現実的に運用していけるかが大きなポイントになります。信頼できる不動産投資会社を選べば、自分の条件とマッチした物件を紹介してくれたりアドバイスをもらえたりと万全のサポートをしてくれます。
特に不動産投資初心者の場合、一人で物件を探してワンルームマンション投資をスタートするのはかなりリスクが高いといえます。相談しやすく信頼できるパートナーを選びましょう。
まとめ
物件価格がそれほど高額でないワンルームマンションは、これから不動産投資を始めたいと考えている人におすすめです。仕事をしながら運用できるためリスクが小さく、給与以外の収入が得られるのでいざというときの備えにもなります。現金一括で物件を購入することが難しくても、ローンを組めば元手の資金が少なくても不動産投資ができます。
よくある質問
ワンルームマンションを投資するメリットはどのようなものがありますか?
投資するメリットは大きく分けて4つになります。
- 投資の元手が少なくても始めていける
- 入居需要が高ければ安定した家賃収入を期待することができる
- 減価償却による節税効果が期待できる
- 投資ローンを完済すれば将来の備えとなります。
こちらのポイントを参考にしてみましょう。
ワンルームマンションを投資する際のデメリットやリスクはありますか?
デメリットやリスクについては大きく分けて4つになります。
- 収支バランスに注意する
- 空室、災害、家賃下落リスクに注意
- 資産価値の下落に注意
- 金利上昇リスクに注意
こちらのポイントに注意しておくことが重要です。
ワンルームマンション投資が初心者向けといわれる理由はなんでしょうか?
理由としては大きく3つになります。
- 回転率が高い
- 単身者の増加により市場が大きくなっている
- 売却益ではなく家賃収入を狙っていく
このポイントに注力してみましょう。
ワンルームマンションに投資する際、見極めるポイントはありますか?
見極めるために重要なポイントとして、5つご紹介します。
- 駅からの距離が近い
- 需要のあるエリアかどうか
- 部屋の広さと家賃のバランスが取れているか
- 賃料の設定が適切かどうか
- 近隣物件の空室率を把握することが重要といえます。