運用に手間のかからない「ほったらかし投資」に注目が集まっています。投資に関心があっても、運用の手間や投資判断の難しさからなかなか始められない人は多いでしょう。ほったらかし投資は、忙しい人や投資初心者でも気軽に始められる点が大きな特徴です。
今回は、ほったらかし投資としておすすめの投資方法を、失敗しないためのポイントも含めて詳しくご紹介します。
もくじ
ほったらかし投資が注目を集める理由
新聞やテレビでよく見かける「ほったらかし投資」という言葉は、2010年に出版された書籍「ほったらかし投資術」が由来です。「ほったらかし投資術」では、誰でもできる最適な資産運用の方法として、インデックス投資が紹介されています。
書籍のヒットから、手間のかからない効率的な投資方法が「ほったらかし投資」と呼ばれるようになりました。ほったらかし投資の特徴を簡単にご紹介します。
ほったらかし投資とは
ほったらかし投資の基本は、最初に設定した運用ルールに従って、半自動で資産運用をすることです。細かい値動きを追わないため、手間がかからず判断に迷うこともありません。
最近では、言葉の定義が広がっており、不動産投資など手間のかからない投資方法全般を指す場合もあります。いずれにせよ、忙しい人や投資初心者でも手軽に始められる点がほったらかし投資のメリットです。
ほったらかし投資なら無理なく資産形成ができる
手間がかからないだけではなく、比較的リスクの少ない投資方法が多いことも、ほったらかし投資が初心者から注目されている理由です。リスクを抑えられれば、難しい判断を迫られることも少なくなります。
睡眠を削って値動きの確認や綿密な情報収集、リスク対策の立案などをおこなう必要のないほったらかし投資であれば、無理なく資産形成をできるでしょう。
ほったらかし投資におすすめの方法7選
一度設定すれば自動的に投資商品を買い付けてくれる積み立て投資や、資産管理を業務委託できる不動産投資など、ほったらかし投資の方法は1つではありません。そこで、ほったらかし投資としておすすめの方法を7つ厳選してご紹介します。
少額から始められる積み立て投資から、最新技術を駆使した方法まで幅広くピックアップしましたので、投資初心者の方もぜひ参考にしてください。
不動産投資
不動産投資とは、マンションや一戸建てを購入し、賃貸として貸し出すことで家賃収入を得る投資方法です。物件管理や入居者募集業務などを不動産管理会社に委託すれば、日常的な運用の手間をかけずに投資できます。
また、不動産価格は、株価のように日常的な値動きの心配がありません。先の収入を予測しやすいため、将来の資産形成に適した方法の1つです。
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、不動産投資の一種です。通常の不動産投資では、物件の購入資金をすべて出資する必要があるのに対して、不動産クラウドファンディングは複数の投資家の資金で不動産を取得します。
物件の取得から運営、収益の分配までをすべてファンド会社がおこなうため、出資者にとってはほとんど手間がかかりません。また、1万円前後の少額から始められる点も、不動産クラウドファンディングのメリットです。
つみたてNISA
つみたてNISAは、信託投資の一種です。毎月の積み立て額を設定すれば、積み立て額や積み立て日を変更しない限り、自動で投資を続けられます。また、年間40万円までの非課税枠が設定されている点が最大の特徴で、収益に税金がかかりません。
過去の投資実績を確認して、納得のいく信託商品を選定するだけで一定の資産形成が見込めます。
iDeCo
iDeCoは、私的な年金制度の1つです。つみたてNISAと同様、信託商品を選んで毎月決まった金額を積み立てるだけなので、手間がほとんどかかりません。また、運用益が非課税になるほか、積み立て金も所得控除の対象となる点がiDeCoの大きな特徴です。
年金制度のため、運用益と積立金は老後まで受け取れませんが、所得控除による節税効果を得ながら資産形成ができます。
株とFXの自動売買
株やFXの自動売買は、一度設定した条件をもとに購入から売却までを自動でおこなう仕組みです。売買タイミングや利益の確定ルールを自由に設定できるほか、過去の取引結果をもとにしたモデルケースが提供されていることもあるので、初心者でも迷わず利用できます。
また、トレーダーのように一日中チャートを見続ける必要がなく、時間に縛られずに取引ができます。ただし、自動売買ツールを提供していない場合もあるため、利用する証券会社を選ぶ際は注意しましょう。
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、個人投資家が企業に融資できる仕組みです。ソーシャルレンディングの事業者が個人投資家から資金を集め、融資を必要とする企業に貸付けます。貸付から利息や元金の回収はソーシャルレンディング事業者がおこなうため、個人投資家は分配金が入るのを待つだけです。
ただし、ソーシャルレンディングは、プロジェクトごとに運用期間が決められており、期間中は解約できません。株式投資や投資信託に比べると資金の流動性が低い点に注意しましょう。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、AI(人工知能)が利用者のリスク許容度や年齢に合わせて、投資運用や投資アドバイスをおこなうサービスです。
ロボアドバイザーには「アドバイス型」と「投資一任型」の2種類があります。「アドバイス型」は資産配分について提案するのみですが、「投資一任型」は運用も人工知能に任せるサービスです。市場の動向によって資産配分の変更が必要だと判断した場合は、リバランスも自動でおこないます。
「投資一任型」は利用料がかかりますが、手間を一切かけずに世界中の投資商品に分散投資できます。
失敗しないためのほったらかし投資のポイント
投資には一定のリスクがつきものです。リスクの比較的少ないといわれるほったらかし投資でも、失敗してしまうことはあります。
ほったらかし投資のリスクを抑え、できるだけ失敗しないためのポイントをご紹介します。
家計を圧迫しない金額で運用する
ほったらかし投資に限らず、投資をする際は、家計を圧迫しない範囲での運用にとどめましょう。投資方法にもよりますが、投資に回した資金は少なからず流動性が失われます。家計がぎりぎりの状態では、急な出費が必要になったときに対応できません。また、投資では短期的に損失が出る場面も多いため、資金を引き上げるとそのまま損をしてしまうおそれもあります。
さらに、万が一投資そのものに失敗した場合、家計を圧迫するほどの資金を投入していては深刻な事態になりかねません。比較的安全なほったらかし投資でも、資金には余裕をもって投資をしましょう。
投資先の研究をしっかりとする
できるだけ投資先の情報収集をおこない、事前にしっかりと検討しましょう。一度投資したら手間のかからないほったらかし投資だけに、投資前の研究が投資の成否に直結します。
過去の運用状況や、ほかの投資家の動向、業界のトレンドなどの情報を集め、自分にとって最適な投資先を慎重に選ぶことが重要です。
完全にほったらかしにはしない
ほったらかし投資という名前に反しますが、完全に放置をしないことも投資を成功させるためには重要です。社会情勢の変化など、投資前の判断には限界があるため、定期的に運用状況をチェックすることで深刻なダメージを回避できます。
また、投資が成功して資金が増えれば、新たな投資方法を選択できる可能性もあります。市場変動や個人のライフプランの変化に応じて、設定やポートフォリオを見直しましょう。
【まとめ】ほったらかし投資は無理のない範囲での投資がおすすめ
ほったらかし投資は、初心者でも比較的始めやすい投資方法です。日常的な投資判断が不要で手間もかからないことから、無理なく資産形成ができます。
一方で、ほったらかし投資であっても投資である以上リスクは存在します。そのため、無理のない範囲で投資をすることが重要です。ほったらかし投資には少額から始められるものも数多くあるので、自分に合った投資先をぜひ見つけてくださいね。
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