「資産」と一口に言っても、さまざまな種類があります。資産運用を始めるにあたっては、資産の基本を押さえておくことが大切です。
今回は「流動資産」「固定資産」「繰延資産」の違いを知って、安定した資産形成に相応しい資産はなにかを考えます。
資産にはどんな種類があるの?
「資産運用」や「資産形成」のように、普段から「資産」という言葉には馴染みがありますが、では資産とは何か、と言われると具体的に説明するのが難しいのではないでしょうか。
資産には「固定資産」「流動資産」「繰延資産」の3種類があります。まずは、この3種類の違いを見ていきましょう。
「固定資産」とは、1年以上の長期に渡って継続して使うことのできる資産です。固定資産の中でもさらに「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他の資産」に分けられ、有形固定資産には、土地や建物、機械などが含まれます。
「流動資産」は、1年以内に現金化できる資産のことを指します。現金や有価証券などが含まれます。1年以内に現金化されないものでも、正常営業循環過程にある資産については、流動資産とみなされます。
「繰延資産」は、すでに支出した費用を、その効果が継続する期間に渡って繰り延べて配分するものです。たとえば企業の開業費や開発費、新株発行費などが繰延資産にあたります。固定資産や流動資産のように換金能力はありませんので、個人の投資家が資産として有することはありません。
安心の資産形成に固定資産がいい理由
個人で投資を考える場合は、固定資産のなかでも有形固定資産である土地や建物への投資か流動資産である有価証券への投資が一般的です。
有価証券は、その名の通り流動性が高く現金化しやすいのがメリットです。しかし、すぐに現金にできても、そこから利益が得られるとは限りません。いつでも必ず購入時よりも高い値がつくわけではないからです。
一方、有形固定資産である土地や建物の場合、流動性はとても低いです。たとえばマンションを売却したいと考えても買い手がつかない間は現金化することができません。しかし、有形固定資産のような実物資産の場合は、そのもの自体に価値がありますから、それを元手に資産を増やしていくということも可能です。そのため、資産形成は固定資産を利用することがおすすめです。
まとめ
資産にはさまざまな種類があることがお分かりいただけたでしょうか。土地や建物といった、流動性が安心して資産運用を行うには実物資産である固定資産をおすすめします。