たとえば、スポーツなら若い時に始めればその分だけ上達も早いでしょう。たしかに、身体能力や反射神経が問われるスポーツにはこうした傾向があります。では、不動産投資、マンション経営はどうでしょう? じつは、若い時から始めるのがよいか、中高年になってスタートするのが有利なのかについては、スポーツのようには簡単に言い切れません。
「マンション経営に適齢期があるのか?」をテーマに、始める年齢でメリットやデメリットはあるのかといった点について考えてみましょう。
時間的余裕がある分、有利なのは若手?
今、マンション経営に関心を持つ20~30代が増えています。やはり、将来への不安、年金制度などへの不信が背景にあるからだと思いますが、たしかに、早くから手を打てば老後にもしっかり備えられるでしょう。しかも、若いので物件購入のためにローンを組んでも返済計画に余裕が生まれます。
たとえば、50歳でローンを組むと返済期間はどうしても短くなってしまいますが、30歳スタートなら20年も有利です。
ただし、よいことずくめではありません。ここだけを見ると、マンション経営は若いうちに始めるのが得策のように思えますが、若いだけに、十分な自己資金を用意できなかったり、経験に乏しいということで銀行などから提示される融資額が低かったりして理想的なスタートを切れないこともあります。
自己資金を生かせる中高年にアドバンテージも
その点、中高年の方は自己資金も十分に用意できるので、融資額を格段に減らすことが可能。若い方と比べれば返済プランに余裕はないかもしれませんが、自己資金が多い分、返済総額を減らせるので、遅いスタートはそれほど不利にはならないでしょう。
ただし、そうは言っても限度はあります。あまりに高齢になってからマンション経営を始めようとしても、返済期間に余裕がないので、融資額はどうしても少なくなりがち。それを自己資金でカバーしようとしても追いつかないかもしれません。
あるようでない適齢期、現実をしっかり見極めること
こうして見てくると、始める年齢によって有利・不利があるとは一概に言えないのがマンション経営と言えそうです。もし、20~30代でマンション経営をスタートするなら、長期的な視野に立って無理のない資金計画、返済計画を実行していきたいところ。
一方、中高年世代がこれからマンション経営に着手しようという場合は、自己資金の多寡やご自身の年齢などをよく考慮して、実現可能かどうかを冷静に見極める必要があるでしょう。
まとめ
しっかりとした将来展望や計画性、そして旺盛な意欲さえあれば、始める年齢によらず、どんな方でもマンション経営で成果を上げられるということ。「自分には無理かも」と早合点する前に、信頼できる不動産投資会社に相談されてはいかがでしょうか。