不動産業者のほとんどは、法を順守した経営を行っています。しかし、不動産投資を始めようとする人が「騙されたらどうしよう」などと不安になるのは、ごく一部ではあるものの、顧客の利益を踏みにじるような悪徳な業者が存在するからです。
自分の大切な資産を使う不動産投資ですから、悪徳な業者にひっかかるようなことは絶対に避けたいところ。今回は悪徳な不動産業者を見分ける方法や、騙されないための心構えについて説明します。
悪徳な不動産業者の特徴
悪徳な不動産業者というと、どういった人をイメージするでしょうか。いかにも人の悪そうなタイプが悪徳かと言えば、そんなことはありません。詐欺師に騙された人の話などを聞くと、「とても人のよさそうな感じで騙されているとはまったく思わなかった」ということが多くあります。「見た目」は判断の基準にはなりません。
職場に営業の電話がかかってきて、迷惑な思いをしたという経験がある人もいるでしょう。断っているのに何度も電話をかけてきたり、どこで情報を手に入れたのかがわからなかったりする場合は、顧客利益よりもひたすらノルマに追われて、ただ販売することだけを考えている業者の場合があります。
また、特に注意が必要なのは、メリットや利益になることばかりを説明する業者です。不動産投資は長期的に資産を形成していくことのできる有効な投資ですが、だからといってメリットしかないかと言えばそんなことはありません。
節税効果や高い利回りについてなど、不動産投資のよい面ばかり話をする業者には気を付けてください。疑問や不安にしっかり応えてくれ、デメリットについてもきちんと語れる業者をパートナーに選びましょう。
専門用語ばかり使って説明をする業者も不安です。不動産投資初心者にとっては、仕組みや言葉がわからないことも多いものです。丁寧に分かるように説明せず、専門用語で煙に巻くような話し方をする場合についても注意しましょう。疑問点は率直に質問し、それにどう対応するかを見極めることもよいですね。
不動産投資でだまされないためには
悪徳な業者につかまらないためには、何よりも自己防衛をすることが重要です。業者について、事前に調べることは必須でしょう。ホームページを確認したり、会社や電話番号が実在するかを確認したりすることは基本です。また、不動産業は国や都道府県からの免許が必要ですので、免許番号で実態を確認するという方法もあります。
「購入した物件が事故物件だった」「となりが暴力団の事務所だった」などというケースもないわけではありません。物件を販売する不動産業者の話だけを信じるのではなく、近隣の住民や地元の人に話を聞いてみるなど、自分でできる情報収集をすることも大切です。
不動産投資を始める場合にもっとも気を付けなければならないのは、物件購入について担当者としか話をしないという状況で購入を決断してしまうことです。不動産投資にあたってはひとつでも多くの情報を得ておくだけでなく、多角的な視点で考えることも大切です。
物件を購入しようとする時には、気持ちが高ぶった状態になってしまうこともありますから、専門的な知識を持っている人の話だけでなく、家族や友人など冷静で客観的に考えられる人から意見を聞くことも必要でしょう。
まとめ
不動産投資は大きなお金が動くものですから、悪意を持って販売しようとする業者がいることは否定できません。業者の言うことをむやみに信じるのではなく、さまざまな情報から複合的に判断して物件購入を検討しましょう。